せきねしんいちの観劇&稽古日記
Diary INDEX|past|will
夜、通し稽古。 この芝居のはじめと終わりのそれぞれの役の成長と変貌ぶりを確認する。 もうひと息。 冒頭の1997年の場面から10年の歳月を重ねる登場人物がとても愛しい。 舞台上は2時間なのに、10年分を生きるんだと、今更なことに気がつき、俳優ってすごいなあと思う。 出演者としては、まだエンジンをかけきれない自分、もうすぐ追いつくからと、今やらなくてはいけないことをまずはやっていく。
稽古前に取材あり。インタビューに答えながら、自分の中で確認することもたくさん。 自分の言葉が自分を支えてくれるのを感じる。 なんとなく作家、演出家モードでいたこの頃をふっきって、俳優としてぞんぶんにやりきる。 いつもと違う感覚と筋肉が目を覚ましている、そんなかんじ。 稽古後、メジャーリーグで作業。
後半を細かくつくっていく。 バーの場面をていねいに。 夜は、衣装パレード。 人数が多い分、衣装ももりだくさん。そして、今回は確信犯でコスプレ大会だ。 その後、クラブの場面を細かくつくっていく。 ドラマの中心はどこなのか。クローズアップの手法をきっちり組み立てていく。
坂本遼くんは、フルネームで「さかもとりょう」と呼ばれたり、「さかも」と呼ばれたりしている。 なんとなく、僕が呼んだ「パスモ」もいつのまにか定着しつつあるよう。 チョビちゃんと二人の場面のういういしさがまぶしい。 場面を追うごとに成長していく直役のチョビちゃんの生き生きとした変貌ぶりも楽しい。
2007年06月30日(土) |
「非戦を選ぶ演劇人の会」ピースリーディング |
「非戦を選ぶ演劇人の会」リーディング@スペースゼロ 13時入りでリハーサル。 メークをして「改憲バー」のママができあがっていく。 場当たりの前に、以前の非戦の会で僕の担当した場面に出演してもらった草笛光子さんにご挨拶する。 あのときはすっぴんでしたけど、今回は改憲バーのママ役でこんなですと。 草笛さんに「りっぱなママだこと」と言っていただく。 場当たりを終えて、ちょっと一息。 こんなふうに、一息つける時間がある非戦の会の本番ってこれまであっただろうか。 化粧前が近所の岡田さん、板倉さんの改憲バーホストのお二人とおしゃべり。 本番は、それでもちょっと緊張してスタンバイ。 自由自在な俳優のみなさんをずっと見ていられるのがほんとにおもしろい。 憲法9条を守るという、ややかたいテーマが、おもしろく、そして、生き生きと動き語る人物によってつむがれていく。 終演後、後片付けのお手伝いをして、お先に失礼する。 「サロン」のもとへ、大急ぎで帰って行く。 帰りの電車の中で思いついたことを書き留める。 今日一日、いっぱい刺激をもらった頭が、生き生きと動いているそんな気持ち。
午後、非戦の会、稽古。 大塚道子さんとおしゃべりする。ほっかりとうれしい。 出番を待つ間の席が近い麻丘めぐみさん、沢田亜矢子さんと女子的な おしゃべりも楽しく。 永井さんの演出で、思ってたより、どんどんはちゃめちゃなキャラになっていくのを、おもしろがってしまうことにする。
「サロン」の稽古は、音響の中村さんに来ていただいて、音楽の打ち合わせから。 舞台監督の中西さんも来てくれた。 稽古は昨日の続き。 バーの場面から、みんなの「サロン」の場面。 主人公二人のすれちがいの場面をていねいに作っていく。
午後、明後日本番の非戦を選ぶ演劇人の会の稽古に顔を出す。 今回は、永井愛さんの書き下ろし。 キャストも、平幹二郎さん、大塚道子さん、草笛光子さん、ラサール石井さん、根岸季衣さん、渡辺えり子をはじめ、そうそうたるメンバー。 僕は、岡田浩輝さん、板倉光隆さん、明樹由佳さんと一緒の「改憲バー」チーム。 女装して、ママを演じることになった。まずはやってみる。続きは明日。
「サロン」稽古は、全員そろって、一昨日の続きをどんどこ進める。 できるところをどんどん通していく。 流れが身体にしみていくように。
|