戯言 言い訳 つぶやき。
目次|後悔|杞憂
来週から我が家にメス工事の手が入る。 『増改築』ってヤツです。
15年,私が生まれた年にこの家に越してきた。 いつ植えたのかわからないけど庭には2本のハナミズキの木が植わっている。 門の横に細い梅の木。隣に小さいユスラウメ。 工事が始まったらハナミズキは2本とも伐採されるそうだ。 とてもヘコんだ。 だって2階の窓から見える景色にはいつもはじっこに彼らの葉が見えたから。 今まで見慣れていたものが消えてゆくのはとても嫌い。苦手。 環境の変化にはあまり順応してない私。
今日はいくつかの植木を引っこ抜いて植え替える為の作業を手伝った。 予定では,庭の半分が潰れる。玄関の位置も変わる。 あまり自分で何かを植えたりはしなかったけど この庭はごちゃごちゃしてる割に大好きだったと思う。 (祖父母と母の庭のいじり方が違ったから色んな物が植わってたのです)
来週には消えて無くなる。せめて写真だけにでも残したい。 “たった2ヶ月”で“15年間”の生命が消える。 そんな瞬間があったんですね。 そりゃ世界にいけばゴロゴロしてる事かもしれないけど, こんな身近で起こるのはそんなにないでしょう?
親しかった友達が転校したり(結局戻ってきて嬉しかったけど), 小さい頃から乗ってた車を新しく買い換えたり, 通った小学校の校庭にプレハブの仮説校舎が建っていたり, その通学路にあった空き地がコンクリートで埋め立てられていたり, 毎年たけのこが生えてて日ごとに大きくなっていくのを楽しんでいた坂道が ある日ブロック塀に塗り替えられていたり。
もう帰ってこないわけです。あれらは。 2度と同じ物は現れません。 数年前の記憶にしか残ってない。 生きてりゃ何度もあることなんでしょうね。 でもつらいよ,私は。だからパシャパシャ写真に収めます。
記憶の中,ずっと咲いててくれ ハナミズキ。 どこかで君の兄弟を見かけたらかならず思い出すだろう。 泣きたくなるほど君のいた景色は大好きだったよ。 もうすぐ見えなくなっちゃうね。
反対してました,改築に。 部屋だって我慢してれば良いことなんだし。 (でも精神に響くのはやっぱりダメなのかな?) 私は満足していた。あまり望んでなかった。 心の中に一人部屋があればよかった。今はそれで充分なのに。 リビングなんか無くていいよ。 おせっかいなおばあちゃん達も気にしないで友達だって連れてこれるよ。 でも,みんなは必要なんだよね・・・。
とても壊して欲しくなかった。 ベンチがある庭。 電話の配線が邪魔だったけど空もよく見えた庭。 真ん中の鉢植えが素敵で,夜中ホースで水をまいたらとても綺麗だった。
それらが 半分。
得れば何か失うんです。 時には得た物より失った物が大きかったりする。 今回はそんな予感がします。
しし座流星群,見に行くつもりです。(現在 12:45am) 一瞬の“100年に一度”。 悪いけど学校休んじゃっても見るからね。
きっと,【天体観測】を聴きながら。
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