2009年08月03日(月) |
ニキ・ド・サンファルの美術館と宇都宮でやってる白樺派の展覧会などを見てきた。 ニキ・ド・サンファルを知らなかった。ただなんとなく 今月で閉館してしまう美術館なら、今のうちに、という程度の気持ちで行ってみた。
射撃絵画には、頭をがつんとやられた気がした。 正直、私は現代芸術なるものを理解出来ない。 あまりに奇抜すぎて、ついていけないものがあったりする。何をどう感じればいいのか、戸惑う。 だからあまり見ない。 でもこの射撃絵画には、私の中にある何かに共通するものがあり、だから、がつんとやられた。
色とりどりの、書簡にも、目を奪われた。 最近、書簡についていろいろ思いをめぐらせていたからだろう。
白樺派は、自分が卒論で扱ったテーマに近いものがあったので、見に行った。
雨がそぼふる、日。
美術館はとても静かで。子供たちの幾人かが、鉛筆を持って、メモをとりながら美術館を回っていたのが目に付いた。後ろからこっそり覗き込んで、何をメモしているのだろうとうかがったりした。こういう風景が今の日本にはあるのか、と思ったら、ちょっと嬉しくなった。
ここでも、私の目は、書簡に向いてしまった。 よほど書簡や対談に、私は今、気をとられているらしい。
少しずつ少しずつでいい。 余計なものを削ぎ落として シンプルに生きていきたい。 私が私として為せることなど たかが知れている。 だからこそ、 シンプルに生きていきたい。 今改めて、そう思う。
帰りの新幹線の中、叫び続ける女の人がいた。 叫びながら、便器に吐いていた。 何がそんなに彼女を苦しめているのか。 彼女を爆発させているのか。 私は知らないけれど。 多分こんなふうに、助けの手さえ拒絶して、振り払って 叫び続け、吐き続け、もんどりうっていた時期が、私にもあったと、 そんなことを思った。
疲れ果て、眠る中、夢をいくつも見た。 そして迎えた朝。 空は一面雲に覆われ。
今日もまた、一日が始まる。 |
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