はじまりのウタ。
Mail / いづる
優しい夜。
現実は朝とともに訪れる。

朝になると、
逃げ出したい日常にまた直面する。

こうやって仕事が落ち着いてもやっぱりそう思う。
自分の精神に疑問を感じるここしばらく。

考えればずっと昔からこうだったのだろう。
自分はいつまでたっても変わらない。


協調性だとか、なんだかとか、
すべて上辺だけのものなんだ。

結局自分を大事にしたい、
そんな自分がひどく情けない。


夜は、
まるで違う世界のように、
私に優しくしてくれる。

だから朝がくると、
すべてが嘘だったような気になる。
すべてに裏切られたて、
すべてに捨てられたような気になるよ。


夜に起こるほとんどのことは、
夢なのかもしれない。

思い通りなようで、
だけど有り得ないような。

気付くと
あっという間に飲み込まれてる。

そんな自分も、
自分ではなかったのかな。



深い想いに沈む日も、
いつの間にか闇に包まれて。

少し、楽になれる気がする。


夜は優しい。

朝がくるわずかな時間までは、
私に優しくしてくれる。

それを思うと、
自分の弱さにまた嫌になる。


光の中に立っていても、
自分の後ろには、
必ず闇があるよ。

だけど、誰でもそうじゃないの?


また夜がくればいい、
この夜がずっと明けなければいい。

夜だけが私に優しくしてくれる。

だからまた、
引き寄せる。

2006年10月10日(火)