
戯 言ノ源
―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
回帰
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2008年09月05日(金) ■ |
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君が何を言っているのか、わかるようになってきた。 |
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放映当初思っていたよりもずっと魔王が面白くなってきていてドキワクしてます。 どうも周囲のキャラクターに愛着が持てない事が多い昨今、魔王も生田君側の陣営で惚れ込める人がおらず(最終的に破滅が待ち構えているという点で善人よりは悪人側にしておきたかったのかも知れないけれど)(でもそっちのが胸は痛くとも面白いのにな)、精々が不倫組で、取り分け天然っぽさが売りのお兄様辺りどうなるのかな案外何も知らずさくっと殺されちゃったりしてとか不毛な事ばかり考えていたんですがこの辺りの緊迫感が半端ねぇです。ごめんなさい甘く見てた。 特に、最終的にお兄様が自分はのがれられると思っていた根拠が、部下の愛でも、妻の忠誠でも、鉄壁のアリバイでもなく、兄弟の情というところに。 本当、彼の言った、おれは庇ってやったのに、はその通りなんです。別に庇ったから庇い返さなくちゃいけない謂れはないと思うんですけどね。ギブアンドテイクはその通りだと思うし恩を受けたと思ったら恩で返したいけれど、刑事としてだけでなく殺人犯という事実に目を瞑るという庇い立てが恩の返し方とは思えない。 嘗て罪を犯した弟。その為に親と疎遠になりがちな弟。また同罪か巻き込まれたか少なくともいやな心地を共有している友達(殺人への加担という事実に今も喘いでいる描写はリアリティがあってよかった)。多分、そういうの取り計らってくれたの、お兄様が強いと思う。 勿論マイナスイメージを流布させないという意味でも、不器用お父様が実際にも多大な力を発揮したのだと思いますが、癒しと言いますか、橋渡し? 中間として、両方を宥めていられた、貴重な存在だったように思う。 ちょっと情けないと見られていた節があったし、何処か小心者というか、少なくとも大人物とした器ではなかったと思う。だからこその、清涼剤的な。 なんかね、どうして奥さんは彼からの愛情は無いと思ったのか判らない。正直数話前のやり取りで彼女はただの魔性か遊びだったのかななんて思っていたのですが、意外と本気でのめり込んでいたようで(つまり浮気じゃないよな最早)、それは社長夫人としての重圧やらなんやらに押し潰されそうだったところを支えてくれたなんて言っていましたが、その辺のエピソードが詳しく出されないからいまいち真実味が。 魔王がいっその事三人主題ならいいんだろ、ってなくらい三人にスポット当てて欲しかったみたいですよどうやら。いや、だってそうじゃないと、妻を深く愛しているのにすれ違う夫、思うような愛情を得られず背徳する妻、恩ある人を裏切ってでもその妻を愛してしまう部下、というよりは、ただの天然馬鹿と、遊び半分の魔性と、世間知らずの坊ちゃん都会にのめり込む、みたいに見えてしまいましてね。 まぁ何はともあれ僕はどちらかというと大野君派です(あんだけ三人を語っておきながら)。役者自体は幼い頃から知っているというイメージで生田君なんですがね。別に面白パーティーやってるよという噂はあの界隈からは度々耳に入る話です常考。
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