愛より淡く
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2002年03月16日(土) 出会った頃

夫と私がはじめて出会ったのは、新人社員研修の合宿施設だった。研修はとても厳しくて営業のノウハウを徹底的に叩きこまれた。毎回テストがあって、隣同士解答用紙を交換して採点するのだけれど、目標点に達せないものは、居残り学習をさせられた。まるで学校の授業の延長みたいだった。で、たまたま私のとなりが夫だった。

トレーナーが答えを読み上げて○か×をつけてゆくのだが、私は夫に点数をかなりおまけしてもらった。というか無理やりまけさせたのだ。居残りさせられたくなかったので私も必死だった。
×のところでも、「これはこれこれこうでこういう意味やから○やで」とこじつけて○にしてもらおうとすると
「しかたないなあ」と言いながらも○にしてくれた。おかげで居残りを免れた。その時私はありがたいと思った。なんかぼさーっとして目つきがヤらしそうだけど、いい人だなあと思った。

研修は、そこの研修施設でほぼ2ヶ月間徹底的に行われた。朝の体操とミニマラソンから始まって夕方5時くらいまでガンガン詰めこまれた。かなりハードだった。土日は休みで、女の子だけ別の宿泊施設に移動した。2ヶ月もいっしょに寝食を共にしたので同期のみんなの結束は固くなっていった。そいでもって同期の者同志であっちこっちに恋が芽生えたりした。○○くんちょっといいと思わない?△△くんもなかなか素敵。☆☆くんのことちょっと気になっているんだ。とかなんとか女の子同志で噂話をし合ったりもした。私はみんなの話を「ふうん。ふうん」と聞いているだけだった。

あの頃の私は恋とは無縁のところにいたし。必殺仕事人になろうと燃えていた。


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テキスト庵さん