愛より淡く
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2004年01月31日(土) |
その他は、すでにもう、真っ白な記憶 |
巷で話題の芥川賞最年少受賞作品を読んだ。「蛇にピアス」
私には、絶対使えない言葉たちがいっぱい並んでいた。
すごいなあ。すごいなあ。すごいなあ。
露骨だなあ。突き抜けている。
なんて思いながら読んでいった。
作者は、まだ、20歳とのこと。まぶしいなあ。
ふと、20歳の頃の自分を思い出した。
まだ人格も完成されていたなかったあの頃。いまだに、完成されないままのようだけど。
もう私の人生はおしまいだ。お先まっ暗よ、なあんてずいぶんと悲観にくれていたあの頃。
毎日毎日布団にくるまって、泣いて暮らしていたあの頃。
なつかしい。
あの頃私の部屋には、小さなホワイトボードがあって、そこにいろいろ忘れてはいけないこととか書き込んでいた。
そのホワイトボードは、ある事件のあと、ある単語だけが記されたままの状態が何日も続いた
その部屋の中で何日も何日も、虚ろなまなざしで、寝床からその単語だけを眺めて過ごしていたような記憶がある。
あの頃のあの部屋を思い出す時、あのホワイトボードの、頼りなくて消え入りそうな文字で記されたその単語だけが、ぼんやりと
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