渋谷のアナスイで冬の新作を手の甲に塗りつけた。 ゴールドのグリッター。 細かい金の粉が光を散らしてまばゆい。
それはしばらく ちらちらとあたしの視線を喜ばせるのだが やがてBOOK1stに着く頃には 風に吹かれて輝きが薄れる。 あるいは誰かの服にこすれて、どこかに消えてしまう。
山手線に乗って新宿で乗換えをするあたしは 最早その存在を忘れ 中央線に乗ったらもう遠くの世界の話のように覚えていない。 アラビアンナイト
気づいたら家で手を洗ってしまっていて その美しさたるもの、既に新鮮味がなく心奪われない。 瞬間とは言わないけれど 実に刹那に近い一品ですわね。
要するに欲しいの。
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