日記病者

For God so loved the world that He gave His only begotten Son,
that whoever believes in Him should not perish but have everlasting life.
John 3:16




2001年12月03日(月) 何も無い。

臨死体験の話を何故か日本史Bの時間に聞いて、
死の間際には本当に一生が走馬灯のように回るそうだけど、
その時、もし何も浮かばなかったら怖いですね、
と先生が仰ったのは、本当に恐ろしかった。

その一生、丸々無駄と言われたかのような気がする。
こんなに生きていくのは苦しいのに、
生きてきた証が自分の中にさえ残らないなんて、そんなのは嫌だ。

大好きな人の顔さえ、浮かばないのかしら。
家族でも恋人でも、誰でも。

兎は寂しいと死ぬ、と聞いて
「甘ちゃんだなぁ、弱いなぁ」と思うのは間違っているかも知れない。
我々だって、『何も無』ければ、死んでしまうのだろう。
それを寂しいと表現するか、或いは『何も無い』と言うかの違いだけであって。
「そういう時に、何も浮かばなかったら、きっとそのまま死ぬんでしょうね」
という先生の言葉は、あながち推測だけではないかも知れない。


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東風 [MAIL]

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