2001年12月20日(木) |
ハ長調のカデンツの気持ち |
初心忘れるべからず。 これって名言だと思うの。 初心を忘れるのって、とても勿体無いことね。
小学生だったあたしがあんなに羨望の眼差しを惜しまずに注いでいたこの学校に、 何時の間にかすっかり馴染み過ぎてしまっていた。 入学したばかりの中1の頃は、何もかもが珍しくて、嬉しくて、ドキドキしたのに。 そこから五年の月日をこの学校で過ごしてきたあたしは、 もう何の新鮮味も失ってしまって、 それどころか、 『執行委員長』という立場から、ウチの学校の生徒の悪い点が目に付くようになった。 オモテばっかり見ていては、何の成長にもならないのは分かっている。 けれど、この妙な喪失感は何だろう。 新鮮なあたしの心と記憶が、急激に冷めていく。 ふと気付いた時、何ともいえない寂しさに包まれた。
こんな思いを繰り返して、大人になっていくのでしょうか? 世慣れて、どんどん新鮮味を失って…… その先に見えるものは、何? 老いていくことの深みは、まだ青いあたしには恐怖色にしか見えません。
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