取り寄せてもらったインクを取りに行って、丸善などに寄り道して帰った。 丸善と言えば洋書、 そういう訳で、洋書のフロアに上がって行って、色々立ち読みしたりした。 あんまり分からん単語が出て来ても、何となぁく飛ばし読みして、 ”TIME”誌などを格好つけて読んでみたりした。 あら、意外になかなか読めるものね。 学校の教科書とそう変わるもんでもない。 当たり前か、英語の文法なんて分かり易いんだから。 要は単語数なのよね。英語に関しては語彙力さっぱりだからなぁ……。
そうしていたら、絵本の棚に行き着いた。 もとより和書・洋書問わず絵本は好きなので、色々手に取った。 そしたらびっくりするような絵本に遭遇。 ”Even God is Single” 即ち、『神様でさえ独身』。 それから、 ”Emmie Stranger” つまり、『変人エミー』。 この2冊は実に衝撃的だった。
まず1冊目。『神様でさえ独身』。 長かったから、ちょろっとしか読んでないけれど、 絵本だと言うのに、内容は周囲から ”Why aren’t you married?” 「まだ結婚しないの?」 とばかり訊かれる女性の自問自答。 だからタイトルも、『神様でさえ独身』。 そういうのが出てくる辺り、さすがアメリカ(で良いのかしら?)と思いつつ。 神様だって独身なのに、どうしてあたしが結婚しなくちゃならないのよっ、 まぁそういう話だろう。 国境を越えても同じ悩みがあるものなのねー、と実感。
そして『変人エミー』。 これは短かったしなかなか新鮮な残虐さなので全て読んだ。 エミーとは、悪魔のような子。 しかし筆者は”Emmie isn’t evil”、「エミーは悪魔なんかじゃない」と言う。 「ただ良い心も持っていないだけ……」と。 ははぁ、物は言いようね。 でもそれは実に真で、見方一つ違うだけで世界は180度変わることすらある。 この絵本はやけに現実的で、 「エミーは変わらない……」という台詞で終わってしまった。 立ち尽くしこちらを見据えるエミーの後ろでは、 世界が荒廃し、火山も爆発、果ては宇宙人から襲撃も受けたりしているのだが、 エミーと彼女の黒猫は決して変わらない。 そのまま、そこにいるだけ。 面白いなぁ、買ってみようかなと思ったが、なんとその本、掌サイズの癖に2700円もする。 今回は断念しました。 でも買ってじっくり読んでみると、凄い深いと思うんだけどなぁ……。
これらの2冊は、とても絵のタッチが可愛い。 ちょっとコケティッシュな感じの主人公が生き生きしてて良い。 でも洋書だからか、高いのよね。 『神様でさえ独身』も、1800円だったわよ。高価。 でも『変人エミー』は惜しい。 いつか余裕のあるとき、絶対に買ってやる。待ってろ、エミー! ……っつーか、もうちょっとマシな邦訳が思い付かんかったんか、あたし……。
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