昨日、母の用事に付き合って遠出しておりました。 その帰り、夜も遅くてお腹が減っていたので 「お肉が食べたい!」 と、焼肉屋へ行くことになった。
なかなか綺麗なお店で、換気もいいし、靴脱いで掘りごたつ式。 細長い部屋のつくりになってて、隣の席とは低いものの仕切りがある。 座るとちょうど隣が見えなくなるのね。 音は筒抜けだけど、個室っぽくない……こともない。
最初は普通に話しながら食べてたのだが、どうも隣が騒がしい。 姿は見えないのでよく分からないが、どうも聞こえてくる大声では若い男性のよう。 二人連れのようだが、その彼らがどうも先程からしきりに机を叩いて大喜びしている。 机を叩く大きい音でびっくりした母と私、 「そんなに面白い話でもしてるんだろうか……でも机まで叩かなくとも」 という表情で目を合わせたが、別に苦情をいうようなことでもないので 気にせずまだ談笑を再開してもぐもぐやった。
それがね、おもむろに聞こえてきたのです。具体的な話が。 「薬研堀」「流川」 という地名が聞こえてきたので、 「ははぁ、ピンクなお店か飲み屋のことで騒いでいるのだな」 と見当がついた。(上記二つは広島の歓楽街です)
しかも何やら男性A(仮称)が詳しくお店の場所とおぼしき所の位置を説明している。 その話の流れなのかは知らないが、その数分後、男性B(仮称)が急に興奮して話し出した。 興奮のあまり声が大きくなるので、聞きたくなくとも聞こえてくる。
「そう、それでね、そこのお店に痴漢電車コースがあって」
……。 ああ、痴漢電車ね。コースね。 120分5000円くらいかね、って相場知らんけど。
……。 ……、な、なんですと!? 痴漢電車コースですって? ↑フォント大きいよ
思わず目を見合わせる母娘が隣に。 そんなこと当然知る由もなく盛り上がる若い二人A、B。
B「そんでオプションがあって」 A「うん、うん!」 B「ローターが千円で、…(中略)…」 (衝撃の余り、数秒ほど記憶が飛んだ私) B「それで、そう! パンスト破りが○○円!」 A「おおおおお!! それヤバイ、俺ツボにハマった!!」 B「(興奮気味に語る)」 A「やべぇ、給料入ったら行こ」
あまりのアホらしさがツボにはまり、声を押し殺して爆笑する私。 それを面白そうに眺める母。 うちの母がそのテの会話にタブーを感じない人でよかったと、 この時ほど身にしみて思ったことはなかったのであった。
幸い、母には「ローター千円」は聞こえていなかったようで(聞いてないフリかも知れぬが) しかしその代わりに 「ムスコ大破り!」 を聞いてしまったらしい。 えっ、私そんなの聞いてない! ずるいよ、お母さん!<そういうことでは…… 何を破るんですか、ムスコ。やっぱりパンストですか。 パンスト破るなんて、随分逞しいムスコさんでらっしゃる……。
店に入ったのは彼らの方が先だったのだが、出るのは我々が先でした。 で、私が立ち上がる時にカバンを仕切りにぶつけてしまって、 「あ、やばい」 と思ったのだが、あちらさんもお気付きになったようで、 「隣に女の子がいた!」 という衝撃が走ったようで、急にソワソワしてたのが面白かった(笑)。 気付かぬふりで普通に出て行ったけどね。ばっちり聞かせてもらったよ。
ところでパンスト破りの快感は何ですか。 やっぱり征服感ですか。 パンスト破りは定番っぽいけど、私にはどうも理解出来ないものの一つだ。 破らんでも脱げばいいじゃないか! 勿体無い! 「破ったパンストより良いパンスト買ってあげるから」 って言われても何か嫌だ。 Mっ気の強い女性は好きなのかしらん。 なんかね、そもそも私はパンスト穿くこと自体が不愉快なんですよ。 靴下と違って、穿いてても長時間歩けばすぐ足が痛くなるし、 うっかり新品のカバンの角っこに当たるとデンセンするし。 洗濯する時ネットに入れて、干す時また出さなきゃならないし、たたみにくいし、 薄手のくせに静電気だけは一人前で、すぐにスカートが張り付くし、 (私が帯電体質なんでしょうか) とにかくなんだか嫌いなんだ、パンストが! でも必需品なところが更に不愉快なんだ、パンストは! そのパンストを更にね、勝手に破られるわけですよ。 そりゃ腹が立たないわけがなかろう。
パンスト破りで大喜びしている人を見つけたら、 貴様のネクタイで手首を縛り上げてやる!!
……結局のところ、私のSっ気が原因なのでは……。
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