---□□草原で独り言□□---

2001年11月19日(月) 流星群を眺め(頑張って全力真面目モード文章^-^;



あたりは深夜。
家々の電気も音も静まり返った今日午前2時。

私はインターネットをしていた手を止め
PCの電源を切った。
今日こそは・・・
もう3年間も楽しみにしているのだから。

どきどきする気持ちを抑えながら
私は静かに窓カーテンを横に押しのけて
そして窓を開け、部屋からふと東の空に視線をやった。

その瞬間

そう、その一瞬のタイミングをみすましていたかのように
サッと目の前を横切る2本の光。
その軌跡がすこしづつ消えかけ、消えるまで数秒の沈黙が流れた。
目の前で起こった一瞬のその出来事に
私の思考は停止したようだった。
その時間は長くはなかったと思うが、「無」の長い時間。
まるで時は一瞬止まったようだった。
私は思考が戻ったとたん、星座板と双眼鏡をバッと手に取り、
寝間着のジャージのまま急いで外に駆け出した。
何かにせっつかれているような、はやく外に行かなくてはいけない
そんなふうに心が無我夢中で叫んでいるようだった。
それでも外は寒いだろうなという気持ちは考えのどこかにあったけれど
上着をとりにいくほんの数分すらも惜しかった。
そう、そうの間にも・・・流星群がきているのだ。

外灯から遠ざかり、外は真っ暗で少し怖いものがあった。
空気も冷えていて顔が冷たい。
けれどもその気温のおかげで空が澄んでみえていた。
一つ一つの星がとても近くに感じられ、
まさか一生かかってもたどりつけない距離にあるなんて信じられない。
久しぶだ、こんなに澄んだ夜空を見上げたのは。

「 あ 」

まぁるく開けた空に、キラリと流れる流れ星。
そのたび、私の鼓動は高鳴った。
あちらにも、こちらにも・・・すぅっと一すじ流れる。
はずかしくて周囲の人には言えないけれど
次々と現れる流星に、私は思わず唱えてしまった。
もう昔に忘れかけていたそんな新鮮な気持ちを思い出した。
願いごとを3回いえれば叶うなんてお話。
私は「願い」と、
そして、「決意」のつもりで唱えた。ひたすら唱えた。
一年後、またこの流星群を待って空を眺める自分はどうなっているだろう。
そんな不思議な気持ちで。

ふと、無意識に「夢」を唱える自分を意識した一瞬もあった。
将来「平和」を願うことがあたりまえなような世界になっていないだろうか
そんなふうに不安に思ったから。
戦いを、ばかばかしく感じてしまう。
この空間では。

私はずっと空を見上げてたちつくした。


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S.Soraka [MAIL]