---□□草原で独り言□□---

2004年01月06日(火) きっとそれは・・・

小さい頃。
保育園の頃や、5才くらいの頃。
私は何をしていたんだろう。
そんな昔のことなんて誰もがそんなに覚えていないと思う。
思い出としてあたたかく残ってるのは、
おじいちゃんちの作業場の柱にちょーくで
初めておそわった自分の名前を嬉しくてかきまくったこととか、
その時の光景の光の具合とか、
ものすごく曖昧な感覚。
なんだか断片的にちょこっと、その時の空気みたいなのを、思い出すだけ。

ぼんやりと暖かいひかりを帯びて、ゆったりとした時間が流れていたのだと思う。
なかなか最高の幼少時代だと思う。


小学生、低学年。
私には「幼なじみと遊んだこと」と、
あと、「ひたすらスーパーファミコンに熱中していたこと」くらいしか記憶に無い。
それと、何となくバスケットとスイミングを始めた。
でも、これは光景として思い出すというより、
事実という感じで記憶されているという感じ。
私の熱中したものはスーパーファミコンだった。
そして、毎週、いやいやとバスケットとスイミングへ行ったんだろう。
あまりに楽しくなかったので、あまり印象に残ってない。
幼なじみと遊ぶことは別にしても、
この時代の私の時間は、まるでモノクロのフィルムのが何となく流れるかのように色が無い。
別に毎日が楽しくなかったわけじゃないと思う、つまらないと思ったことも無いとおもう。
だけど、今こうやって思い出していて、心の中に色が思い浮かばないんだ。


でも、この記憶が一変することが起こった。

「合唱部に入る」

たしか小学3、4年。
モノクロのフィルムが一瞬にして、鮮明なカラーフィルムに変わる。
ここからは、流れがゆったりじゃない。
あっという間に進んでく。
それは、毎日があっという間に進んでいったということ。
私は毎日練習に熱中した。充実した毎日。
厳しかったけど、でも、練習が楽しくて仕方なかったし、もっと歌いたいと思った。

歌を上手くうたいたい。
それが私を駆り立てた。

このことが、私を一変させた。
そして私の生活をも変えた。
鮮明なカラーフィルムのように。


今、わたしの心の中に、
「成長の無い日々」をすごくこわがってる自分がいる。
だから、ふと疑問に思うことがある。
合唱を始める前、何も目指すものが無くて、ただぼんやりと時間が流れていた小学生の頃、
私は毎日をどういう風にすごしていたんだろうって。
あの頃の私は、いったい人生をどんな風に感じてた?


やっぱり、私は毎日を充実して楽しくすごすことが一番だと思っている。
そんな私を今支えているのは・・・
きっとそれは、「いきがい」ってやつなんだろうと思う。


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S.Soraka [MAIL]