私は「かわいそう」と心から思うことがそんなにありません。 口にはしているかも知れません、「気の毒に」という感想で。
「彼にふれらた」と泣いている子に「そっかぁ」と言って話をきき、 「傷ついた」と泣いている子に「どうして?」と原因をきく。 成り行きや、理由を聞いても 「かわいそう」と思ったことは今のところありません。 (ついでに…恋愛面での泣いている人というのは、心が高揚しているために いつのまにか思考を口に出してしまうだけだと思うのは私だけでしょうか? 「傷ついた」といって泣いている人は 一緒に「相手を悪だと思って欲しい」っていう願望がある気がしますが) 対人関係で泣いている場合、 たいていは自分にも原因があることが多いんです。 それが偶然にしてしまった失敗ならば気の毒に感じますが、 性格が原因だと「まぁ、ウマが合わなかっただけだって」と思うわけです。 誤解しないでください、 嘆くことも泣くことも、苦しんで悩むことも否定しているんじゃないです。 「悪」と言いたいんじゃない、間違いだとも思わない。 私だって泣くし、嘆くし、人に話を聞いてもらったこともある、当たり前。 ただ「かわいそう」ではないと言っているだけです。
自分でどうしようもなくて悲しんでいる人がいる、 自分に原因がないのに苦しんでいる人がいる。 そういう人を「かわいそう」と思う…というそれだけです。 その人が同情を望まないだろうと考えられたなら、思いませんが。
私は今日、久々に「かわいそう」と思いました。 テレビでみた肥満の子供。 子供は自分の食欲のコントロールなんて出来ないし、 そんなの子供に求めちゃいけない。それは親の仕事です。 「自分は肥満で太っているから、今日はおやつ我慢しよう」 なんてそんな出来た子供がいますか。 そんな我慢ができる子だったら肥満にはならない。 親が気を使ってコントロールすべきだったんです。 目の前に出す食糧の量を。 ハンバーガーを夕飯にするのは簡単です 近所のマクドナルドで100円で買えるんですから。 あ、百円じゃないですっけ?まぁいっか。 おまけに子供は喜びますよ「おいしい、おいしい」と言って。 そりゃあ満面の笑みですよ、おいしいんですから。
でも調理の手間が省けるという親の都合だけで 肥満児が増えているわけでもない気がします。 ハンバーグはそれなりに手間のかかる料理ですよ。 でも親は与えているようですね。
「もしかして子供が喜ぶものしか食事にしないのか?」と思った。 子供が 「これキライ!食べないから!」 とダダこねるものは、出さないんじゃないでしょうか。
私は正直「きゃーっこども大好き〜☆」というタチではないので、 テレビの中でキライと言ってその食べ物を最初から除けてしまうこどもを 『はー、甘やかされて育ったんですねぇ』 という腹立たしめな気持ちで眺めていました。 ですが、そのこども、結局はそのキライなものも食べたんです。 キライなものを除けた食事の量では満腹にならなくて、 文句いわずに黙々と食べていました。 空腹には耐えられなかったんですね。
ああ、そっか。
目からウロコが落ちたようでした。 子供は悪くない。 キライだと言って普段食べないものも、腹がすけば食べるのだ。 キライだとこどもが言うから親は「好き嫌いするな!」と叱って、 それでも食べないから皿を下げる。 そしたらこどもは食べなかったぶん腹が空きますね。 「お腹すいた」って言うかもしれない。 だけど親はこれに、代わるものを与えちゃいけない。 そしたら、下げた皿をまた目の前に出せばいい。 そこにはキライなものが乗っていますが、 こどもは食欲には勝てないと思う。 こどもは必要を感じたらキライなものでも食べられるんだ。 自らひとつ壁をのりこえられるんだ。
悪いのは親だ。 大量の食糧をあたえて、たくさん食べなければ満足しない体質にし、 油がたっぷりのフライドポテトや、脂がたっぷりの肉ばかり食べさせて こどもはおいしいと思うものばかりをむさぼるようになり、 キライなものや普通のものを食べることに楽しみを覚えなくなる。
何かの飼育に似ていますね。その食生活は。
健康な体、食生活を取り戻すには、大変だ。 一時的なヤケ食いの肥満とかとはワケが違う。 子供のころから築いた食生活を変えなきゃいけないんです、 親から自然に備え付けられた、 生まれてからずっと続けている生活を…ですよ(たとえ10年ちょいでも) 一般家庭以上に食事バランスを考えなくてはならなくなる親も大変だ。 だけど、一番つらいのはこども。 改善にともなう辛さはこどものもの。 それでもこどもである時代に直さないのなら、もっと苦しいことになるのもその子自身。
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