本当は「拒絶」がこわいだけ。 ただ、それだけだ。 私が自分におそれるのは「醜さ」で「後悔」で。 他人におそれるのは「拒絶」だ。
本当に馬鹿みたいだけれど、 どこのネガティブな小説の主人公だと思うけれど 拒絶されないには近寄らなければ絶対で。 期待が外れて落ち込まないためには、期待しなければいいだけだ。 皮肉ってそう思っていたんじゃない。 そんな何かを考えていたんじゃなくて、 ただ「嫌われることに」怯えながら。
だから、ずっと立ってた。 私はずっと立っていただけだった。 来るものを拒まず、去るものを追わなかった。 得られるものも、失うものもゼロの、 ただ時間のながれるだけのところ。 モノクロの時間。 一歩あしを踏み出すことが、 世界に色をつけることだったのに。
去っていくものをみつめるのは 寂しかった。 でも自己中な私は「その理由」にこだわった。 「私が醜かったから嫌われたのか?」 そこが焦点だった。 「ああ、そうだよ」そんな結論を自分が自分にださないために、 私はいつも美しいものであろうと心がけた。 自信がなかったんだ。 私は人と話せるのか、私は人といられるのか、 私は人とずっと…そうずっと続くような絆をもてるのか。 呆れられないか。 離れていかないか。
なんだかいろんなものが、ぐるぐると回っている。 美しくありたいのは自分のプライドか。 人に好かれたいという願望か。
でもやっぱり、時々、誰かと連絡をとったりするのが おっくうになるのはどうしてだ。 でもそれが途絶えて、嫌われたかもと思うのが こわいのは本当だ。 誰かから言葉が来るのが本当にうれしい。 それも本当だ。 だから、もっと私はそういうのを楽しく出来るようになりたい。 なのに楽しく出来ないのはどうして。 途中で不安になってしまうのはどうして。 それともやっぱり私の自己中か。 人に言葉をもらうのは嬉しいくせに、 与えるのをおっくうがっているのか? それともいつかくる別れがいやなのか? いつか自分が失敗をして嫌われるのをおそれているのか こんなにずっと共にいたいと願っているのに? 不安なのか、なにか不安なのか。 自分の醜さを知っているから不安なのか。 心がけている、だから、心がけている。 ああなのに不安は消えない。
…やっぱり、知ってないじゃないか。 私、私のこと。
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