---□□草原で独り言□□---

2007年04月03日(火) 見透かされる

こわい。本当にこわい。

私は自分の理想になりたいだけであって。
優しくなんかない。
言葉に気をつけるのも美しい人でありたいだけで、
誰かのためなんかじゃない。

私は自分の理想になりたいだけであって。
しっかりなんてしていない。
たくさんそれらしく語るのは、
ただ言い訳が人より少しうまいだけで。
けれど、たぶん。
あなたは騙せない。

私はいつだって自分中心だ。
自分の理想を追い求めているだけの、猪突猛進だ。
まわりの景色なんて見えてやしない。
余裕のない、小さな人間。
私が美しい人間でなくなるのを恐れているだけの。

ああ、知っている。
私のなかにある、そう願う私は、
決して美しくなんかない。
本当はなに色だ。
私は何色だ。

わたしの周りにいる、美しい人たち。
あの人たちの心は何色だ。
彼らの言葉は美しい。
彼らの中にある心もまた、やはり美しいのか。

私の言葉は美しくても、
だがしかし、私の心は何色だ。

脳で制御しているだけだ。
私は私の言葉を、
「なりたい理想の私」で紡いでいるんだ。

私の正直はどこにある。
ぐちゃぐちゃだ。
たくさん、たくさん浮かんでる。
言葉がたくさん浮かんでくる。

一つの問いに、たくさん答えが用意できる。
いくらでも、作文のように、
正論も、誤りも、冗談も、いくらでも用意できる。

そして、
そのなかのどれが私の正直か、わからなくなることがたまにある。

それをあなたがいい当てた。
河原から、ひとつぶ、石を拾うように。

見透かされたとき、恐怖を感じた。
ばれてしまう。
私は美しくなどないということが、ばれてしまう。

見透かされそうで、こわい。
そして、幻滅されるのは、もっと悲しい。


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S.Soraka [MAIL]