あの人のお母様が亡くなった。 もう10年も前からこういう日が来るって事はわかってた。 ガンの宣告を家族は受けていたから。 お年のせいもあり、進行が遅く遅くて、先生のおっしゃってた よりずっと症状が出るのが後だった。 それまでは相変わらずの憎まれ口に、わがまま放題。 実際あの人も「ホンマに癌かい・・(-"-;)」と思うことが多々 あったらしい。 食事を受け付けなくなって、たかが3日4日、驚く程痩せて 顔つきが見る見る変わっていったそうだ。 それを見ると辛い・・とこの一週間言い続けてた。 「点滴はずしましょうか?」の問いに、一日一日延ばしに考えて いたんだと思う。点滴をはずす・・・これはもうそのまま自分の母 の死に結びつく事だから。 意識もないのに、床ずれがひどくならないように、体の向きを変え る。そのたびに何とも言えず痛そうな、辛そうな顔をするらしい。 意識がないなら、床ずれになっても良いのではないか?とも。 でも床ずれは極力しないように、じゃないとジュクソウになって もっともとご本人が苦しむから・・と私。
今朝5時半電話が鳴った。2時過ぎに逝ったと。だからしばらく バタバタするから・・と。何も言えなくてごめんね。 何も手伝えなくて、ごめんね。一緒にいられなくてごめんね。 後はもう何も言えなくて。
私は実際お会いしたこともない人だったけれど、私の大切な大切な あの人を産んで下さった人。それだけでココロが寒い。 ココロのどっかに氷の金平糖が。 ころころと転がり、引っかかり、どこかを刺す。 思ってもいないときにチクっと。冷たく痛い。 氷だからそのうち溶けてしまうだろうか?それとも私のココロは冷たい からいつまでも金平糖は金平糖のままで、コロコロコロコロ私のどこか を傷付けて動き回るのだろうか。 ココロにちいちゃなちいちゃな、暗い穴が一つ増えました。
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