これは恋だ! / 木村
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〔 日本語。  2006年02月12日(日) 〕

どうも。木村です。

今まで読んだ本の中に、どれほど崇高な精神であることか…と、
想像を絶して、深く悩んだものがどのくらいあるだろう。
他の人は、どのほどだろう。

自らが記憶するに、私は、書物というものを読み、
そこに己の概念を一瞬に突き抜けるほどの芸術を感じたことは、ただの一度もない。
学生時代に習った、古文・漢文・和歌・詩・小説…その他たくさんあるが、
『美しい』と感じたことは一度もない。
(『強制的勉学』だと感じていたからかもしれないが)

今、どのような先入観もなく自由意志で読むものを選べる環境にあり、
『なんて、なんて日本語は美しかったのだろう』と思う。
なぜ、この美しい言葉を知らずに、ろくに使えず、
理解した気になり、今まで生きてこれたのか……情けなく、苦しくなる。

ネイティブな英会話。国際交流。結構。
大いに己の世界を広げることでしょう。
それが間違っているなどとは、決して思いはしない。
けれど、己の国の言葉もろくすっぽ使えず、理解できず、空っぽの自分が、
いつでも日本人を代表している状況がそこかしこで存在していると思うと、
呆れるほど乾いた気持ちになる。





由紀夫……。