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■ 世界。
彼は、 あたしだけは殺してくれない気がする。
腕に刺された創がある人。 甲に煙草を近づけても逃げない人。 「殺せば?」と言われて気絶するまで首を絞めた人。
あたしが逃げるのを、 許してくれない気がする。 もし彼の手で死ねるなら本望なのに。
拒否されるのが、 許可されるのが、 怖くて言えない。
一人で逃げるのは卑怯だと言われたから。 俺を殺せるかと、聞いてきた男だから。
あたしは今でも殺せるよ、 後を追って善いという条件付なら直ぐにでも。 迷わず答えた。 今でも変わらない。 好きで好きで、閉じ込めてしまいたい。 目を塞いで、四肢を拘束して 彼の世界を奪いたい。
だからあたしを殺して。
2006年02月07日(火)
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