どこへでも参りますよ、と侍従のような台詞が夫から飛び出した。
ので、めぼしい家具屋を3軒まわる。はー、家族全員へとへと。
そして成果は時計ひとつ。はー、決断力ゼロ。
なんというか、おされな家具が欲しくても、それがどこにあるのかよくわからないのだ。有名なブランドものみたいなのは高すぎるし、あんまりビンテージなのも娘が叩き壊しそうだ。
ほどほど庶民なお値段で、ほどほどおされな家具。どこにあるんでしょう。
まあ、それでも今日1日がかりでうろうろしたおかげで、いいなあと思えるのもあったので、その残像がおぼろげにでも残っているうちに選ばなければ・・・。
実際部屋に帰ってみて、シミュレーションしたりしているうちに、目がランランと妙な光を帯びてくる妻。
もう眠くて半分意識がとんでいる夫。
はしゃいだせいかなんなのか、一向に寝る気配の無い娘。
日曜日の夜は更けていく。
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