2024年12月14日(土) |
棄てた猫が戻って来る |
村上春樹「猫を棄てる」を読了をしました。
久しぶりの読書、久しぶりの村上春樹です。 図書館で見かけて、ふと読んでみようかなと借りてみました。 薄めの本だったので、割と難なく最後まで読めました。 内容も興味深くて、面白かったです。
物語ではなく、自叙伝的内容になっていて、 村上春樹のお父さんが亡くなられたのをきっかけに、 お父さんの出征した時のことで聞いたり調べたことが主に書かれていました。 京都のお寺の住職の次男坊で、大学生の頃に戦争で二回も出征したとか。
村上春樹自身は戦後の生まれなので、戦争には行ってませんが、 自分の親が戦争で戦ったというのはどういう気持ちなのだろう。 父のことを知りたいような知りたくないようなそういう複雑な想いを ずっと抱えていたんだろうな。だから、こうして本に書き記したんでしょうね。
そういう親子間でしか分からない(当人たちでさえ分からない) 空気みたいなものが伺い知れて良かったです。 村上春樹の小説によく猫が出て来たり、戦争の話がたまに出てくる理由が ほんの少しだけ分かったような気がします。
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