2002年03月30日(土) |
「天保十二年のシェイクスピア」感想。 |
行って来ました、大阪へ。 実はものすごく頑張ったんですけど、チケット取れなかったんです。一生懸命ぴあで取ろうとしていたんですけど、主催が大阪公演はキョドー大阪だったんですね。どうりで取れないわけだ。で、結局オークションに手を出してしまったわけなんですが、良心的な出品者で、2階席でしたが安く譲っていただき大変助かりました。席も思ったより見やすかったですし。 会場は大阪厚生年金会館の芸術ホール。1100人キャパで、普通の小劇場系の会場よりはかなりデカイ。それで、新感線同様いのうえひでのりさんの芝居はマイクを使います。どうなんでしょうね、好みは分かれるでしょうけど、やはりボクはナマ声の芝居の方が好きですが。(あれだけの大音響の中でナマ声の芝居をつくるのはそもそも無理ですけどね。)
おっと本編の感想を。 贅沢な芝居でしたなぁ。そうそうたる役者さんしかり、舞台の大がかりなセットチェンジしかり、休憩をはさんで4時間(!)という上演時間しかり。 目を引いたのは阿部サダヲさん。阿部さんは派手さはないものの(衣装はハデでしたけど)着実な芝居をするなぁ、という印象。歌も一番ウマかったですね。あとは、誰がやっていたのかよく分からなかったのですが、前半部分で要所要所で登場し、人物関係やなんかを説明していた女郎役の人が、一際よかった。高橋礼恵さん?熊谷真実さん?のどちらかが演じたと思うのだけど。まず声がいい。そして、お客さんをグッっと舞台に集中させ、次のシーンへ、見ている側が自然に入っていける環境を作ってるところがさりげなくすごかった。DVDが出たら、再度チェックすることにしよ。 タカヤ(上川隆也さんを親しみを込めて最近こう呼んでます。全国の上川ファンの方怒らないでね。)も頑張ってました。最初、タカヤの座長芝居と聞いていたのですけど、そうでもありませんでした。とは言いつつも、主役はあくまでタカヤでしたどね。何せ4時間の芝居を1日に2公演するんですから、出っぱなしってわけにもいかんですわね。 逆に頭が下がるのは裏方のスタッフ達。あんなにきっかけの多い芝居を4時間ずーっと集中してなくちゃならないですから。これ以上ないっていう絶妙のタイミングで、ビシバシ音を出し、明かりを変えてました。あれには脱帽ですね。また、殺陣の刀を振り下ろすひとつひとつが音と合わせてあって、いのうえ演出の細かさを物語っていると思いました。ただし、沢口靖子演じる1人2役で、一部録音した声の使い方がちょっと疑問だったりしましたけど。 あ、思い出した。ひとつ苦言を呈するなら、その沢口靖子さんですなぁ。 一人、芝居をこわしてましたので。しょうがないんですけどね、周りは今の日本の演劇界を代表するような役者さんばかりなんですから。沢口さん、あなたはテレビでタンスにゴンゴンゆうて頑張っておいて下さいな。(ちょっと辛口すぎ?)
全体に、 ここまで仕上げるのに並大抵の努力ではないだろうし、相当の時間を要しただろうと思う。 正直期待が大きかっただけに、もろ手をあげて大絶賛とはいきませんが、見に行ってよかったな、と思える芝居でした。
ついでに昼間、大阪城へ足をのばし、大川沿いの桜並木を見物しました。ものすごくようけ桜が咲いてました。本当は造幣局の桜を見たかったんですけど、解放期間が決まってるんですね。旅行会社社員のくせに知りませんでしたよ。(←もっと勉強せい!)でも、大川沿いの桜も素晴らしく大変満足しました。
4月も大阪へキャラメル見に行くぞ!5月は神戸!加藤健一事務所の「煙が目にしみる」名古屋公演もチケット取ったし、今後も楽しみな芝居が目白押しだ。
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