普通の感覚じゃ理解できない理不尽に出会ったとき
昔の日本人は何かと妖怪狐狸やカミの仕業としてきました。

今ではそういう類の現象が科学的に解明されたり
脳の物質の分泌量で測られたりしていますが

狐憑きってあるじゃないですか。
今まで良く知っていた人が急に変貌してしまう。
あれも今では色んな名前で分類されてますね。
例えば、痴呆。ボーダー。鬱。パニック。他色々。

最近になってようやっと病名として浸透してきて
本人にはどうしようもない「身体(脳機能)の変調」として
捉えられるようになってきてますが

現代の、妖怪狐狸なんていねーよって気風が広まって
なおかつこれらが病気として市民権を得ていなかった頃
周りの理解が得られない当事者たちも
周りで支えようとしては振り回された人たちも
誰のせいにしていいんだか訳が分からず辛かったと思うんですよ。

今でも完全に理解が得られているとはいいがたく
人格の問題として責められたり矯正しようとされたりしますが

全部狐のせいにされていた頃は
その人たち自身が望んでそうなったわけじゃないって
技術力で解明しようがなくても、理解しようとしたんでしょう。

分からないものは何でも見えないもののせい。
それは時に偏見や攻撃を生んだかもしれませんが
(狐がうつるから近づいちゃ駄目、とか)
何か別のもののせいにして人への責任を問うことを避けたのは
当時としては建設的で、上出来な対応だったんじゃないかと思います。
いちいち考えるのが面倒だっただけかもしれませんがｗ

まぁたまに本気で人が変わって態度が変わる場合もありますね。
その場合執拗に相手を信じて狐のせいと思おうとして
誠実に対応しようとした挙句報われず目も覚めず
逆にいつの間にか憑かれてしまってるというケースも考えられます。

それで何が言いたいかっていうと別にないんですけど

現代の狐にはいちいち名前がついていて祓える薬も色々あって
種類ごとの対処や心構えの書も充実しているけれど
当事者が憑かれていることに気付いてなかったり説明できなかったり
とにかく周りが気付かないと事態が回らない場合が多々あります。

気付ける人になれるといいねっていう話です。
たぶん。

誰しも狐を飼ってるんですよ、大なり小なり。
つまり、何か、理性ではどうにもできない部分を。
それが社会生活に影響を及ぼすほど大きくなったら

早いうちに現代の祈祷師のもとを訪ねてください。。
それがあなたと周りの人のためです。

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