DOTFAMILYの平和な日々
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カナダにやってきた理由は・・・剣道トーナメントの付き添いである。 付き添いとは言っても、私の監視下にあるのは4人だけである。 しかも、愚息だけが中学生で後は高校生。 みんな自分のことは自分でやる。 部屋も別々だ。 気分は修学旅行であるから、夜は当然寝ないで騒ぐが、私の知ったことではない。
じゃ、何故行ったんだ?! ・・・必要経費の支払いのために行ったのである。 要するに、私は彼らの財布なのであった。
愚息が剣道をやっているにもかかわらず、私は剣道のことは全く知らない。 毎年、スティーブストンという町で剣道トーナメントが行なわれていることは知っていたが、まさか愚息が参加するとは思っていなかった。 何にでも参加したがる愚息が、「僕も行きた〜い!」とでも言ったのだろう・・・ いつの間にか参加することになってた。
さて、カナダの剣道は凄い、という噂を聞いていた。 体当たり剣道だというのである。 特に女性が押して押して押し捲る。 力で責めてくる、という噂だった。
実際は・・・全然そんなことはなかった。 普通の剣道だった。 が、一つだけ噂通りの剣道をする道場があった。 「おいおい、これじゃ相撲だよ。」と、剣道のことなど何も知らない私でさえ「?」と思うほどの押し方なのだ。 押し切りで赤の勝ち!・・・なんてことはないのだけど。 竹刀を握る両手に全体重をかけ、身体を傾けて相手を押し捲る・・・とても見苦しい。 が、残念ながら(というか当然ながらというか)押し切りで勝った剣士はいなかった。
それはともかく・・・カナダにある数多くの剣道道場や大学の剣道部が、たった一つの道場のせいで「カナダの剣道って酷いんだよ」と言われるのは気の毒である。
スティーブストン剣道クラブのジュニア・チームのメンバーの女性の剣道に、美しい剣道をする人がいた。 動きが優雅なのだ。 ゆっくり動いているように見える。 勢いもないように見える。 相手が向ってきてもふわりとかわす。 まるで踊っているみたい・・・で、ずーっと相手に1本も取られずに勝ちまくっていた。 でも、あれはカナダの剣道だからではなく、単に彼女が上手かっただけだろうな。
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