DOTFAMILYの平和な日々
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Sさんは私のホームページに登場するYSさんやその家族ではありません。
愚息は日本語学校の中学3年生だ。 創立以来出来が悪い子ではないかと思うのだが、本人は平気で通っている。 小学校に入学した時は、まさか中3まで行けるとは思っていなかった。 もうすぐ小学校を卒業する時、「最後まで良く頑張ったね。ご苦労様でした。」と言うと、「僕、中学校に行く。」と言う。 あれほど嫌がっていた日本語学校なのに、後3年も行くんかい? そりゃ、私は嬉しかった(ようなめんどくさいような・・・)けどさ。
先輩のSさんに励まされたそうなのである。 Sさん「もうすぐ中学生だね。」 愚息「僕、小学校までで止めようと思ってるんです。」 Sさん「えっ?最後までやれよ。」 愚息「でも、勉強嫌いだし、宿題大変だし。」 Sさん「俺だって勉強嫌いだよ。宿題だって嫌だったよ。でも最後まで行ったんだぜ。お前も最後まで頑張れ。途中で止めるんじゃないぞ。最期までやったら絶対良いことあるからな!」
その後、 「宿題なんか全部やらなくっても、勉強なんかわからなくっても気にするな!」 というありがた〜いお言葉が続いたそうである。 ・・・という訳で、愚息は中学に進学したのであった。 愚息は最後のアドバイスのみきちんと覚えて従っている。
愚息は剣道が下手だ。 いつまでやっても上手くならない。 が、たま〜に、間違って(?)試合に勝ってくることがある。 (といっても優賞までは行かないが) ある試合の後のこと・・・
愚母「今日はがんばったね。」 愚息「うん、Sさんがアドバイスしてくれたんだ。」 愚母「なんて言われたの?」 愚息「うん、竹刀を真っ直ぐ持って、真っ直ぐ振るようにって」 愚母「ふ〜ん、それって・・・アドバイスになってる?」 愚息「うん・・・多分・・・なった。」
アドバイスの内容の問題ではない。 要するに、先輩のSさんに励まして頂いたのである。
こんな風に、日本語学校と剣道(道場は違うけど)は良く出来の悪い愚息に声をかけてくれた。 Sさん本人はアドバイスをしようとか励ましてあげようとか言う気持ちではなかったのだと思う。 何気なく言ってくれるからこそ、愚息の励みになったのだと思う。 いや、愚息は励みになったという自覚すらないのかもしれない。 でも、Sさんの話をする愚息はいつも嬉しそうだった。 ああいう先輩に出会えたということは、愚息にとっては宝物なんだと思う。
一度本人にお礼が言いたかった。 けれど、Sさんの周りにはいつも友人や後輩達が集まっていた。 皆からてい慕われていたのだから当然である。 だからおばさんはおとなしく引っ込んでいた。 Sさんだって、私からお礼を言われても何のことか全くわからなかっただろうな。
今日はSさんのお葬式だった。 彼はまだ、19歳だった。 Sさん、これまでどうもありがとうございました。 これからも、愚息達後輩を見守ってやって下さい。
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