DOTFAMILYの平和な日々
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父が亡くなったのは4年ほど前である。葬式には参加できなかったので、1回忌に帰国した。兄一家が住んでいる家と兄の隠れ家(そういうものを持っているのだ)が建っている土地は父の名義である。順番通りにいくと、次に死ぬのは母である。そうなると、その土地は兄と私が受け継ぐことになる。が、物事順番通りに起こるとは限らない。突然兄が死んでしまう、ということがないとは限らない。そうなると、その土地を受け継ぐのは母と私ということになる。が、実際に住んでいるのは兄一家である。この際、名義を兄に変えた方が良いであろう。と思って、必要と思われる書類を日本領事館で揃えての帰国であった。
月日は流れ・・・
先日、珍しく兄から電話があった。この度、土地の名義を変更するので、必要な書類を送って欲しい、ということであった。3年前に私が持ち帰った書類は期限切れであるらしい・・・当然だろう!どうして3年間もほっとくんだ!兄が死んだら困るのは残された兄の家族ではないか!
私が帰国することはできないので、土地名義変更に必要な「遺産分割協議証明書」とやらが兄から送ってきた。これを持って領事館へ行き、領事館の人の前で署名し、さらに、「署名及び拇印証明書」と「在住証明書」を貰って送り返してくれ、ということであった。
遺産分割協議証明書の内容は、要するに私が遺産を授与する権利を放棄するというものである。具体的な遺産とは、兄が住んでいる家と兄の隠れ家が建っている土地。これはまぁ良い。が、3番目に「その他、今後いかなる遺産が発見されても、相続権を一切放棄します。」と書いてあった。そんなものあるわけがないが、そういう書き方をされると気になるよなぁ、という話をしていたら・・・
愚息「おじいちゃんのことだから、きっとまだ何かあるよ。後で出てくるよ。」 愚母「一体何が出てくるっていうの?おじいちゃん、金もって無かったよ。」 愚息「でもほら、おじいちゃん、色んな国に長期出張してたじゃない。」 愚母「うん。」 愚息「だから、ブラジルに牛3頭とか、ロシアに戦車1台とか・・・」 愚母「ほう、そんなに安いとならいっちょ買っとこうか、とか言って?」 愚息「うん。」
ありそうな話ではある。が、そんなもん後で出てきても、私はいらない。
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