恐怖からの解放

「解夏」テレビでやってたねー。

あたし文庫本は持ってるんやけど、映画を観たのは初めてでした。
へぇ〜〜あんなふうに映像化されるのかぁ〜、と感心。
でもラストはイマイチやったような・・・。

あの話は、視力を失う悲しみが同情を誘って「泣ける!!」とかいうノリじゃないよね。主人公が、視力を失う恐怖をおだやかな心で受け入れる、っていう大人なテーマだとあたしは解釈したんだけど。
泣こうと思って臨んだ人は満足いかんかもなぁ(でもそんな売り出し方してたよね。「日本中が涙した…」みたいな)。映画も、原作の意図を忠実にするのか、涙を誘って爆発ヒット系にしたいのか、若干どっちつかずな感があったような気がしたのはあたしだけでしょうか。大沢たかおはカッコよかったけど(笑)。

小説「解夏」のラストの書き方は、主人公のおだやかな気持ちが出ていて、心が洗われるような感じでした。
あー、また読み返したくなってきたな。
短編で何話か入ってるんやけど、もう、心の底の底の方からジー−ンとあったかい気持ちになれるような、ステキな小説ですね♪♪帰って読み直そう!


視力を失った瞬間、視力を失うという恐怖から解放されることが「解夏」ならば、
恋愛をしている間、終わりを恐れる気持ちを常に持っていて、本当に終わった瞬間その恐怖から解放されるということも「解夏」なんだろうな。
切ない解放だ。
でも、解放された後は、恐怖とはまた違う感情に苦しめられる。
まさしく行ですね。仏教が勉強したくなったりしてみます。笑
2005年04月30日(土)

日記ちゃん / はゆな

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