朝晩、電車で本を読む。かなり長いこと乗っているものだから、結構はかどる。長時間だけに座れるに越したことはないのだが、まあまずそういうことはない。では、ラッシュの電車の中で立って本を読む場合、どこが最適か。これはやはり長椅子中央の前のつり革である。僕の場合。乗降口から最も離れているため、駅ごとの降りて乗ってというストレスフルな「儀式」に巻き込まれないからだ。背後の「つり革マン」(またはウーマン)との間に、一人「NOつり革マン」が入れば、もう絶妙のバランスが保たれる。押し合いへし合いもほとんど起こらない。集中できるんだこれが。 ところが、である。たまに「ハズレ」を引いてしまうときがある。正面に座っているバカタレが、どんなに混んでいても足を投げ出したまま、というシチュエーションだ。よく「電車のなかで化粧をする女は他人からどう見られているかに気付かない、そもそも周りを気にするという概念がない」といわれるが、まさにこの足投げ出し男も同様だ。混んだ車内で自分がどれだけ周囲を不愉快にしているかを気にする、という概念がない(笑)。 ふと他の座っている人を見ると、きちんとかかとを引いている人がいたりする。そんな人を見ると、「あ、この人は相手の立場が普通に感じられる人なんだな、仕事でもそうなんだろうな」と思う。それにひきかえこのバカタレ。たまに露骨なオバちゃんに靴で足を押されたりすると、逆にムキになって足の投げ出し度を死守しようとする。アホや。アホすぎる。 そこで皆さん。朝晩のラッシュ時に電車に乗ったら、ぜひつり革ポジションに立ってもらいたい。それでもって、前に座る7人衆の足の投げ出し度をとくと眺めてみてほしい。きっとそこには、見事なまでに彼らの「頭の回転度」を映し出した「棒グラフ」が描かれていることでしょう。ぷぷぷのぷー。
2004年09月29日(水)
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