「それでも貴方の脳はケースの中に。」

最後のデートが終わった。
遠くへ出掛けるのは此れが最後だろう。
とても楽しくて。
沢山笑って。
色々喋って。
少しだけ甘えて。
最初の頃みたく。

部屋へ行くと中国土産のチャイナドレスが用意してあった。
笑った。
ちょっと泣いた。
サイズはちゃんとS。
それでもウエストと丈は大きかったけど。
彼が私の上に乗って。
体重を感じるのも此れが最後かもね。
後ろから羽交い絞めにされて無理矢理突かれるのも。
そう思って又ちょっと泣いた。
気付かれないように。
だけど生理直後だったから余り濡れなかった。
終わった後ドレスの裾に血みたいのが付いてた。
ごめんなさい。

「今日の手は何時もより綺麗だね。」
って左手を見て言ったら
左は右よりもあんまし荒れないんだって。
だから何時も左手で手を繋ぐんだって。
がさがさの手じゃ、かすみ痛いでしょ。
だって。
知らなかった。
そういう無駄な優しさ見せられると。
何も言えなくなる。
さよならって言い辛くなる。
どうしよう。
ずるいよ。
そんなの。
2005年03月16日(水)

かつて・・。 / 桃色少女

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