夢を見た。

どういう経緯でそうなったのかは解らないけれど。
高校時代の友人が私の前彼に電話をかけて。
「はい。」
って言って携帯を私に手渡した。
耳を近付けると懐かしい声。
何だか啼きたい気持ちで
でも態と悪びれた風に私は言った。
「もしもし。誰??」
携帯電話は私のものの筈だから。
向こうは私からの電話だって知ってるのに。
いきなり『誰??』だなんて
我ながら失礼だと思った。
当然彼も怒ったような口調で
「なんだよ。」
って言った。
そして
「何か用??」
って。
別に用なんか無いけど。
友達が勝手に電話しちゃって。
否、何か言いたかった事がある筈。
でも言えない。
出来ない。
出来ない。
私は何だか啼きたいような怒りたいような気分で
「知らない。じゃーね。」
って言って電話を切った。
そして横に居た友人に言った。
「ごめん。やっぱり無理だよ。私には。」
項垂れる私を
友人は哀れむように
そして軽蔑するように見つめた。

そこで眼が醒めた。
眼が醒めてもまだ
啼きたい気持ちのままで
苦しくて
気分が悪かった。

本当は。
その夢の中で。
私は彼に何を伝えたかったのか。
知っている。

「好きです。だから傍に居て下さい。」

嘘だと思うでしょう??
でも本当だよ。
だって。
1度好きになったひと。
そんな簡単に忘れるなんて出来ない。

だけど時は流れ続けるし。
止める事も逆流する事も出来ないから。
受け止めるしかなくて。
今更過ぎた事を蒸し返すなんて私には無理なんだ。
もう既に私達は別の道を選び進もうとしているのだから。
振り返るなんて無駄だ。
今更。
今更。
解ってる。
何時か忘れる。
それも解ってる。
だから時が早く過ぎる事を願った。
そして新しい事を始めて気を紛らそうとした。
此れが精一杯。
現在の私の精一杯。

だけど何で。
友達は。
あんなに哀しそうな眼で私を見たのだろう。
2005年05月23日(月)

かつて・・。 / 桃色少女

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