此処は裏側

2003年06月09日(月) 伝言

携帯が鳴ると 見覚えのある番号

もう2度と声を聞くことはないと思っていたあなた

私は何も言えず 眼を閉じたまま

懐かしい声に耳を傾け その場に立ちすくむ

「空港に居るから」

とだけ言葉を残して 電話は切れたのに

その声はいつまでも耳に響き

まるでずっと会話をしているみたいに

私だけがタイムスリップ

いつもより騒がしい国道沿い

バス停まで あと少しなのに

もう何台見送ったでしょう

あなたが待ってる空港まで

あと少しなのに 動けない




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