今週書こうと思って忘れていたこと。毎年毎年思うこと。
今週の祝日は『建国記念の日』。
『建国記念日』に改名したという話は聞いていないのだけれど。 今年は特によく見掛けた。 とあるニュースメディアまで間違えていたのには呆れた。
小学校の頃、先生が教えてくれたこと。大体こんなこと。
「『建国記念の日』と、『の』が入るのは、実際にこの日に日本が建国された訳ではないからです。亜米利加の『独立記念日』のように日付が特定できないので、あくまでもこれは『建国を記念する日』なんです。だから『の』が入るんですよ。他にも『体育の日』『勤労感謝の日』など、日付を特定しない祝日はみんな『の』が入っていますね。これらは、日は特定できないけれどもお祝いしたり記念にしたい、そういう日なんですよ」
ということは、2月11日を初代(とされる)天皇が即位した日と、日本国の正史は認めていないのだな。 勿論伝説になるほど昔のことだから、日付が特定できる訳ないしね。 でもやっぱり自分達の国の建国というものをお祝いしたかったのだね。
・・・そういうあれこれがこの『の』の一字に集約されているのに。 こんなに奥深く意味深い『の』なのに。 背景が窺いしれて面白いのに。
どうしてみんなこんなに簡単に『の』を無視するのだろう。 勿体ないなあ。
しかし小学一年生や二年生にこういう話を真面目にしてくれたM先生は、本当に良い先生だった。 多分、ここに書いたような話は、幼い私たちに解りやすいように噛み砕いたものだったのだろうと思う。 もっと年齢が上になってから受け持って貰っていたら、どんな話が聞けたのだろう。
三つ子の魂というもので、いまだに建国記念の日にはこの話と共にM先生を思い出すのだ。
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