みょうの日記
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お彼岸中は、やっぱり気持ちが三週間前に戻ってしまっているらしい。 お世話になってるサーバーさんが長期メンテに入っていたため、アップがなかなかできなかったが、とりあえず更新用のページだけ作成。 そう、ゴンの、最期の1ヶ月の写真、追悼ページだ。 私はゴンを撮り続けた。特に最期の4日間は、カメラを向けるたびに「これが最期の顔になるかも」と思いながらシャッターを押した。ゴンは本当に急激に衰えていった。 すくなくとも2月前半までは鼻の頭にも毛があったし、病気をしているふうではあったけど、病的ではなかった。それが急激に鼻の頭の毛が抜け、皮膚がパリパリに乾燥し、歩く事もままならなくなった。足のあちこちから膿が滲み出て、代謝があきらかに遅くなっていった。猫の前足の、親指に当たるところに小さな肉球があるが、ゴンのこの肉球は本当にプラスチックのようにカチカチになっていた。脱水が肉球を硬くしたのだ。 けれど、本当の最期の一枚は、不思議とそれほどボロボロには見えない。 そして、最後の写真を撮ってカメラを置いた2時間後、ゴンは息を引き取ったのだ――。 夜中、どの写真を載せようか、残された写真を見ていくうちに、ふと一枚に目がとまった。 それはゴンが横向きに寝てコチラをみている写真だった。 そして、その写真は不思議なほど、ゴンの息遣いを感じさせてくれる写真だった。毛のやわらかさまで指が思い出すような、本当にリアルな写真だった。 画面に手を当てたら、あの滑らかな毛の感触までわかるかもしれないと思うくらいで、その晩、久々に大号泣してしまった。写真を見ながら、暗闇の中「あうあうっ」とオットセイみたいに泣き続けた。…端から見たらきっと怖い光景だったろう。 抱っこしたい、抱っこしたい。 触って質感をたしかめたい。 そして朝、もう一度同じ写真を眺めようとPCを立ち上げて探してみたが、あれほど目を引いたリアルな写真が、いったいどれだったのかわからないくらい、他の写真に埋没していた。 もしかしたら、あのときPC画面に本当にゴンが乗り移っていたのかもしれない。 触っておけばよかった。
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