お願いだから、一目逢わせてと。何度祈ったことでしょう。忘れられない過去ばかり抱えたこの腕が、疲れを忘れるほどの時間。たった一目。彼の、今を。もしもそれが叶ったら。これから先の私の時間は、もう、必要なくなるのだろうけれど。彼の今を知った時。私は絶望をより深く知ることになるのでしょうけど。それでも。願いは。望みは。