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■ 帰ってきた「か・あま〜い・たちの夜」
日曜日。 クリスマスイブ。 まぁなんて素敵なシチュエーション。
・・・、仕事なんすけどね(苦笑)。
今日は午前中、バイト君の先生をやって、午後から自分らの配達。 今日も自転車でひーこらへーこら行ってまいりました。 体の衰えを感じる26歳、冬、独身(笑)。 そういや最近、配達に行ったら声かけられてね。 「君、アルバイト?」 と。 なんて失礼な奴だと思いつつも、「うんにゃ、違うよバカヤロー」って答えてやったら色々と聞いてきて、で、答えてやったさ。 更に、数日前、更衣室で着替えしてたら別の部署の人と一緒になって、その人と話してて。 「もうじき俺も30だぜ」だなんて。 ときたから俺も「俺ももう年なんですよねぇ」って答えたらその人が、「今いくつよ?」って質問を。 で、「26っす。来年27」って答えたら、「えぇ、そんなにいってんの?まだ23〜24だと思ってた」と。 俺の顔は童顔ではないから、年相応の貫禄と言うかオーラと言うか、雰囲気を持ってない事から来る現象だろうね。 あー、小僧ですよ、小僧。 小さい象さんじゃねーぞ。 象さん(以下略)。
昼飯の時にケータイで有馬記念の馬券を購入。 ディープ1着固定で、2.3着にポップロック、ドリパ、トウショウナイト、アドマイヤメインの、マルチボックス。 で、午後の配達行って帰ってきたら結果が。 ディープが有終の美を飾る。 2着ポップロック、3着ダイワメジャー。 で、鼻差4着にドリパ。 で、おいらは外しましたとさ。 -3900円。 で、ディープインパクトは引退。 競馬に触れてからすでに12年、本格的に見始めて3年経つのですが、この2年間を体験できて、本当に良かったなぁって思える2年間でした。 シンザン、シンボリルドルフ、オグリキャップのような、後世に語れる歴史ですよ。 それを生で体験できて、本当に良かったし楽しかったね。 中央G1通産7勝。 シンボリルドルフ、テイエムオペラオーに並ぶ、日本競馬史上最多タイ。 獲得賞金はテイエムオペラオーに次いで歴代2位の14億5455万1000円。 主戦騎手、武豊が付けた「英雄」という呼称。 当初はあんまりしっくりこなかった。 けど、有馬記念を終えて、この呼称が彼にベストな呼称だと認識した。 デビューで競馬界を沸かせる勝ち方をし、連勝を重ねてダービーに。 ダービーで国民的ヒーローになり、三冠馬となって歴史に刻まれる。 そして挑んだ有馬記念で初の敗戦。 ヒーローが初めて敗れる。 そこからまた立ち直り、4歳春に日本を制覇。 そして、日本競馬史上最強馬として、世界最高峰のレース、凱旋門賞へ。 ここで世界の壁に屈し、さらに薬物違反で失格。 ヒーローは様々な逆風に晒される。 ディープの競馬史上、最大の試練。 しかし、ヒーローも陣営もその風に耐え、ジャパンカップで名誉挽回のV。 そして有馬記念で完璧なレースをして自らの引退に花を添える。 僅か2年間という短い競馬人生だったけど、非常に中身が濃く、ドラマ性が強くあった馬だと思う。 ただ勝ち続けるだけじゃなくて、苦境も苦難もあった。 そこを乗り越えての最後、ビシッと締める部分はヒーロー、『英雄』と言う呼称が一番適切なんじゃないだろうか。 誰もが言ってるけど、こんな馬はもう出てこないと思う。 落馬寸前の皐月賞、かかりまくった菊花賞、従来のレコードを1秒縮めて走った天皇賞、こんなレースをして全部勝てる馬なんていないよ。 漫画やゲームの世界を感じていたようだった。 競馬において、「絶対」はなく、ディープにもやはり無かったけど、でも「絶対」を信じられる馬だったように思った。 この馬の子供が楽しみでしょうがない。 それは4年後、俺が30歳の時か。 その仔がデビューする頃に俺はきっと2005年、2006年の競馬界を思い出して、「あのディープインパクトって馬はすっごい馬だったよなぁ。この仔はどのぐらい走るかなぁ」って話しているに違いない。 興奮と感動をありがとう、ディープインパクト号。
と、ディープの引退をしみじみ寂しく感じながら、仕事をして定時終了・・・しようとしたらなんと、中の仕事を手伝えと捕まってしまい、1時間残業の18時脱出。 すっげぇ理不尽だった。 なんで俺だけ・・・。 安いからでしょうね。
で、終わって家帰って、彼女のお宅に。 そう、今日はクリスマスイブ。
帰ってきた
かあま〜いたちの夜 〜ホワイトじゃないクリスマスイブ(オレ的にはありがたい)〜
仕事を終えて彼女を迎えに。 家から彼女が出てきた。 普段よりもかなりおしゃれな感じで、アクセサリーも身につけて。 車に彼女を乗せて、まずは街を走る。 今日はいつもとちょっと違う雰囲気。 まるで、僕らが出会った頃の様な、ちょっと遠慮しがちな・・・、ぶっちゃけて言うと、「ゴリラ」とか「おいっ」とか出ない雰囲気(笑)。 途中から戻ったけど(笑)。 車を走らせ、夕食を取る事に。 いつもは見切り品とかで済ませている僕らだけど、この日ぐらいはお洒落な店で夕食を楽しむ事にしていた。 2件まで候補を絞り、イタリヤ料理屋へ入る。 中に入ると店はクリスマスを楽しむ人たちでにぎわっていた。 椅子の席が1箇所空いていたのでそこで座る。 メニューを見る。 彼女はボンゴレを楽しみにしていたようだったのだが、残念ながらボンゴレはやっていなかった。 ちょっと落胆してしまったようだが、気を取り直してメニューを選ぶ。 彼女はトマトと鶏肉のピリ辛のスパゲティを、僕はカルボナーラを頼む。 料理が来る間、談笑を楽しむ。 料理が来る。 クリスマスを祝いながら来た料理に舌鼓を打つ。 僕のは非常に濃厚なチーズが口の中に広がり、お腹も心も満たす。 彼女の料理も非常に美味しそうで、彼女は満足そうに頬張っていた。 全てを食べ終え、店を出る。 ここは漢を見せようと、僕が支払いを済ませる。 店を出てからまた車を走らせる。 どこか、イルミネーションが綺麗な場所が無いかと車を走らせていたが、思ったような場所が見つからず、公園の駐車場に車を停める。 そしたら彼女が大きい箱を取り出す。 中から・・・、彼女が手作りのケーキを出してきた。 フルーツロールケーキ。 イチゴやキウイ、さらにはチョコまでのせてある、見た目にも非常に食欲をそそる一品。 そのケーキを半分に分けて食べる。 美味しい。 砂糖控えめの、自然な甘さが口の中に広がり、食後のお腹を優しく包み込んでくれた。 このケーキもまた数日前に材料を買って、今日の午後、彼女が僕と会うギリギリまでかけて作ってくれたもの。 その行為に感動を覚えた。 ありがとう。 ケーキを食べ終えたところで今度は喉が渇き、自販機まで車を走らせる。 「今度は私が・・・」と、彼女から飲み物をおごられ、今度はスーパーの駐車場に車を停める。 僕はおもむろに話しを始めた。
「舌切り雀の話って知ってる?」 「ん?大体だけど・・・、スズメが舌切られて・・・」 「そうそう、弱ってるスズメをおじいさんが助けて、世話して、そしたら意地悪おばあさんが舌を切って、スズメは逃げていって」 「うんうん」 「おじいさんはスズメを探しに行って、そしたらスズメのお宿があって」 「うん」 「そこで、スズメは助けてくれてありがとうって言う事で、大きいつづらと小さいつづらを用意して」 「うん」 「おじいさんは小さいつづらを選んで、そしたら中から金銀が出てきた」 「うんうん」 「それを聞いたおばあさんはスズメのお宿に行って、同じように2択を言われて、欲に目がくらんで大きい方を選んだら、中からお化けが出てきた、って言う話」 「あ〜、そんな話だったよね」
それを踏まえて、
僕は紙袋からプレゼントを取り出す。
この大きいプレゼントと、小さいプレゼント、どっちがいい?
片方は大きめのサイズの箱で、赤いクリスマスの模様と花柄が添えられているプレゼント、もう片方はさっきのよりも小さめで、黄色い包装と青い花が添えられているプレゼント。 どっちが良いか。
彼女は迷って・・・
「んじゃ、小さい方」
・・・・僕は話を始めた。
「舌切り雀の話って知ってる?」 「ん?大体だけど・・・、スズメが舌切られて・・・」 「そうそう、弱ってるスズメをおじいさんが助けて、世話して、そしたら意地悪おばあさんが舌を切って、スズメは逃げていって」 「うんうん」 「おじいさんはスズメを探しに行って、そしたらスズメのお宿があって」 「うん」 「そこで、スズメは助けてくれてありがとうって言う事で、大きいつづらと小さいつづらを用意して」 「うん」 「おじいさんは小さいつづらを選んで、そしたら中から金銀が出てきた」 「うんうん」 「それを聞いたおばあさんはスズメのお宿に行って、同じように2択を言われて、欲に目がくらんで大きい方を選んだら、中からお化けが出てきた、って言う話」 「あ〜、そんな話だったよね」
それを踏まえて、
僕は紙袋からプレゼントを取り出す。
この大きいプレゼントと、小さいプレゼント、どっちがいい?
彼女は即答した。 「小さい方」。
・・・・・僕は話を始めた。
「舌切りすず・・・」
おいっ!
彼女のドス黒い声が響いた。
欲張りな彼女は両方を連呼したが、最終的に小さい方を選んだ。 中には・・・、デジタルカメラ。 前に欲しいなぁって話は聞いていたのと、デートや友人の結婚式などで使い捨てカメラやケータイのカメラを使ってるのを見て、買ってあげたいなぁって思っていた。 それに、これがあればピアノの生徒との交流も深まりやすくなるかなぁと思っての選定。 彼女は・・・、喜んでくれたみたいだが、それ以上に驚いていた。 いっぱい使ってくれれば嬉しいなぁ。 その後すぐに、小さい方の箱を開ける。 中からは・・・、バナナ1房とメッセージカードが。 彼女は・・・、当たりを引いて良かったという顔をしていた(笑)。 そうすると今度は彼女が僕にプレゼントを。 中には・・・、冬に着るジャンパーが。 これには僕も嬉しいと共に驚いた。 違うものが来ると思っていたから。 ここで打ち明けるが、予想以上だったのと、非常に欲しかったので本当に嬉しかった。 彼女は数日前に一人でデパートに行き、14時から18時までの4時間、ずーーーーーーーーーーーーーーっと何箇所かをグルグル回って考えていたそうだ。 4時間、ただそれだけに。 バカでしょ?(笑)。 でもそこが可愛いなぁ〜と、久々にのろけてみせる(笑)。 「1万円ぐらいのなんだけど、バーゲンで安くなってたから」と裏事情を説明してくれた(笑)。 ので、僕も裏事情を。 ネットであちこち検索して、安い店を探して、その機種の評価を参考にして決めました。 裏事情なんかも全て話すところが僕ららしい(笑)。 ちなみに、2つのプレゼントのネタは数日前に思いついた。 普通にやれば良いんだろうけど、なんか面白くしたいなぁって思って、舌切り雀の話を思い出して。 んで、良い感じの箱を探して、母親から包装紙と花を作ってもらって、バナナ買ってきて、メッセージカードを昨日作って、自分で包装して。 デジカメの方にも包装して。 それが昨日の深夜(笑)。 正確に言うと今日の0時半過ぎ。 早く寝ろって感じですよね(笑)。 で、渡す前に説明して。 結果、好評でした・・・・よね?(笑)。
プレゼントを貰ってから、また車を走らせる。 夜のドライブは久しぶり。 八戸の手前まで行って戻ってくる。 そして23時半に別れる。 今年のクリスマスは数時間しか一緒に居られなかったけど、中身を濃くしようと色々お互いに頑張ってみました(笑)。
帰ってきた「か・あま〜い・たちの夜」 完
家に帰ってすぐ、寝ました(笑)。 メリークリスマス♪
2006年12月24日(日)
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