珈琲の時間
INDEX|過去|未来
2001年12月30日(日) |
崖っぷちから飛べるなら |
ココロの整理
未だ封印しきれないもの
それは性的暴行から始まった。 信頼していた人にこんなかたちで裏切られるとは。 時間は止まった。 自分を消してしまう事が結局出来ずに とりあえず大好きだった仕事を止める。
殺伐とした実家に戻る。 PTSD(心的外傷ストレス症候群)状態とでも言うのだろうか。 とても苦しくて気持ち悪い。
コップには毒が塗られているかも知れないから何度も何度も洗ってから。 部屋の物がなくなる。 服が破れている。 テレビに穴が開いている。 なにもしてないのになんで? そんな日々が続いて原因のあの人を殴った。 あの人はナイフで刺そうとしたよ。 その時にもココで死のうかなと思ったんだよね。 ただ母の気が狂ったんじゃないかと思う 酒瓶であの人を殴りつけようとした行動を止める方に気が行ってしまった。 母はこれ以上苦しんで生きて行ってはいけない。 何度も何度も殴り掛かろうとする母を止めるのに精一杯だった。 その後数ヶ月して父があの人を連れて出て行った。
殺伐とした中で唯一の家族だと思っていた『なつ』が死んだ。 2001年7月4日とても暑い日だった。 鎖が絡まって首を吊っているような状態で発見され 急いで病院へ連れて行った。 危険な状態だからつれて帰ってもいいと言われたのだけど そうすると治療は続けられない。 立ち上がる事さえ出来なかったはずなのに 私がわかるといつも散歩に行く時のようにのように膝に抱き着いて来たんだよね。 それはほんの一瞬ですぐに倒れ込んでしまったけど。 熱でやられた鈍い色の瞳をしていたよね。 そのときにもうダメかも知れないと言う考えが頭をよぎったよ。 知らない場所から帰りたかったよね。 そんななつが死ぬなんて事考えたくなくて治療を優先したんだ。 大丈夫だから頑張るんだよ。部屋を出ようと立ち上がった時パタンパタンしっぽを動かした。 置いて行かれたと思ったかな。 その2時間後になつは死んだ。
記録に残す必要がなくてもココロに刻み込まれた出来事は たぶん一生消えない深い傷。
ただ、羽ばたく翼を持つ権利は失われてはいないよね?
|