即興詩置き場。

2003年03月12日(水) 7.毀れた弓



毀れた弓


毀れた弓は
矢に寄り添うことができない
射手に馴染むことができない
弓が弓であることを拒み、忘れ
自分が毀れていることを知らない

 私は弓ではない他の何か
 私を弓と定義するのは
 いつも他人で、私ではない

毀れた弓はそして
自分がもう
何をも傷つけないことを知っている



 < 過去  INDEX  未来 >


いとう [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加