クラッシュ
壊れゆくものはとても美しい なんてあたりまえのことを叫んだりはしない 毎日が間違っていく過程だとすれば それはとても正しいことに違いない
壊れる という状態を恐れない 恐れない、という状態が一番恐ろしいことを 誰もが気づいていない
(すでに壊れているものが多すぎるので) (知ったものはすでに壊れているので)
ときどきには「私」の話をしてみたりもする それはもしかしたらいつもかもしれない 「君」にとっては それは同じことなのかもしれない もしかしたら 私も君も
(そういえばあれはどちらが私だったのだろう)
命題1 何をもって壊れていると定義するのか
世の中(あるいは私以外の何か)にはよくわからないことが それはもう喩え話をするまでもなく散乱していて 輪廻のスピードに耐えられないものたちがそれを 鼻歌混じりに踏み潰していく 粉々に 壊れていくこれは喩え話なのでしょうかそうやって はぐらかされて よくわからなくなっていく
命題2 定義したとして、その定義が壊れていないことをどのように証明するのか
ときどきには 美しいと叫んでみたりもして それはもしかしたら いつものことで 私も君も廻り続ける世の中の 残骸の瓦礫の 欠片を補い 私も君も 逸脱しながら 「君」という概念の 美しさに間違いながら
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