即興詩置き場。

2003年04月22日(火) 25.のどあめ


のどあめ


街路樹の陰から
人のようなものが
半分だけ
はみ出ていて
手招きするので
怖くなって
目を瞑ると
吸い寄せられ
息を吐きかけられる
気配が
半分だけ
して
口を
こじ開けられて
のどあめ
のような丸いものを
突っ込まれる
それは
熱く
焼け爛れた
のどあめ
のようなもの
蒸発して
気管から
蒸発して
空に
舞い上がる
半分だけ
残る
私と
結合する
手招き



 < 過去  INDEX  未来 >


いとう [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加