私は又彼の家まで行った。 今回はすぐに駐車場の奥まで歩いていった。 奥様の車はなく、彼の車だけだった。 この間、締まっていた、一つのビルの方の入り口の門が開いている。 周りに人はいない。 私は、門のすぐ隣がもう一つのビルの1階のお店の裏口なので そこの人を気にしながら、急いで門の中に入っていった。 階段は3階に直接つながっていた。 2階半くらい上った所で、 右側がお店の厨房、左側が彼の家の玄関であることが確認できた。 すっごい勇気を出して、一瞬だけ、上まで上がっていき 玄関の前まで行った。 でもそこに長くいることは出来なかった。 私は急いで階段をおりて、ビルを後にした。
そのまま帰ろうかと思ったが、 少し離れたビルにもう一台置いてある彼の車を確認し、 私は再び彼の家に戻った。 もう一度彼の住む場所を確認したかった。 そこに戻ると、先ほどなかったはずの車が一台止まっていた。 私は「あれ」と思いつつも、そのまま又階段を上っていった。 2階まで上がり、3階を見上げると男の人が立っていた。 私の姿を見られたかどうかはわからない。 私は慌てて来た道を戻った。 下まで降りて、玄関が見える位置で様子を伺った。 玄関から男の人が出てきた。 かすかに声が聞こえたが、彼だったどうかはわからなかった。 私は少し心残りを残しつつ彼の家を後にした。
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