悲劇のヒロイン
今まで誰にも見せたことのない自分を彼に見せた。。 いや・・・私自身そんなことをするような子だと思っていなかった。
泣きながら感情を露わにして思いを伝えていた。。。
『大丈夫。小雪の傍から離れないから・・』 彼の優しく宥める声もそのときの私には(それでも嫌だ・・)と 「嫌だ。。嫌だ。。。」と泣いて素直に湧きあがってくる感情を 彼に伝えていた。
私はそんな子じゃない。。 誰かに感情を露わに見せることほど嫌いなことはなかった。 プライドが高いのか・・不器用なのか・・・よくわからないけど 彼にすら今までそんな自分を見せたことがなかった。。 嫌いな姿を見せてまでも本当に「嫌だ・・」ったから。。 プライドなんて・・恥かしさなんて・・・そんなもの捨ててもいいから 彼に切実に伝えたかった。 不器用な伝え方だったけど心にある声を彼に聞いて欲しかった。。
彼に伝えたかった。。
私の気持ちを。。。
取り乱していたからどれだけ彼に伝わったのかわからないけど 『わかったよ。。』
彼はそう言っていた。。
心が拗れてしまった。 心が浮いたり沈んだりする。。 明るく振舞う私・・ボーっと一点を見つめて俯く私。。
でも・・・
私だけが辛かったわけじゃない。。 彼も辛かったのだから。。。 それを忘れちゃいけない。
ひとりで悲劇のヒロインになってしまってはいけない。。
心が元通りになるのはいつだろう。。。
ふたりが先日起きた出来事を懐かしく語れる日はいつだろう。。 語れる日はくるんだろうか。。。
頑張らなくちゃ。。
彼のためにも頑張らなくちゃ。。。
ふたりのために頑張らなくちゃ。。。
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