遊んだ帰り、学校の帰り。
「自分から別れの言葉を言う癖」
ばいばいと行ったら、 「絶対に振り返らない癖」
いつからか、そんな癖がついていました。
今までは、 好きなものは物であれ人であれ、とことん好きなので、 別れとなると、あとちょっとでも一緒にと思って引き延ばそうとしてた。
でも、癖がついた。
自分から「ばいばい」って言うと、自分のタイミングで別れることができる。 なんだか、イニシアチブを取った気になる。
”相手に言われた”んじゃなくなる。
振り返らないと、相手がどうなってるか見なくて済む。
振り返って、”自分を見てはくれていない相手”を見なくて済む。
あるとき、ふっと気がついて、ここ2年間ぐらいでついた癖だと分かった。
2年前、助手席に乗って、ご飯食べて、ドライブをして、話をして、朝になって。
それでもさようならをするときは、ふっと魔法が解けたみたいに現実に戻る。
あとちょっと…なんて、友達やらみたいに引き延ばせなくて、結局その別れを受け入れる。 それしか術がないから。
2人のときは、すごくすごくすごくすごく楽しくて、帰りたくなくなる。
でも、関係上、さようならはすぐにやってくる。
私はすぐに「調子にのる」から、浮かれて浮かれてハッと気づく。
その2人が作る透明な交差点で、テンションが急降下する。
でも、それを気づかれないように。
でも、それぐらい慣れてるよって、普通だよって思わせるように。
別に惜しくなんてないよって言うように。
いつからか、自分でさようならを言うようになった。
相手に言われると、「もうこいつとは早く別れたい」って言われてるみたいで。
だから、自分で言ってしまえばいいんだ。
いつからか、絶対に振り向かないようになった。
魔法にかかったままでいたかった。
振り返って、私を見ていない貴方という現実を見たくなかった。
だから、見ない。
見なければ、私が勝手にソウゾウしていられる。
貴方以外にも、自然に反映されて、誰であろうと絶対振り返らなくなった。
暗い道、高揚した心をぎゅうっと握りしめて、夢から現実へと戻る。
あのときの感覚が、冷たい空気の中、蘇る。
空気と反比例して、あったかい身体と心。
どんな顔したらいいか分からなくて、貴方に察知されないように。
振り返って、落ち込まないように。
いつだって、自分を守ることに必死だったけど、それが精一杯だった。
いつか、振り返っても私を見てくれている人が現れるかな。
安心して振り返ることができる人、現れるかな。
2年前の日記を読み返しました。
あの頃の私に一言言えるなら、振り返って追いかけて。
そして言ってしまえばいい。
貴方と別れても振り返りたいのだと。
|