えだまめ日記
☆もくじ●過去○未来


2003年11月27日(木) ●アスペルガー

現場の保育士の訴えで、気になる4歳児のケース検討会を開いた。

集まったのは、臨床心理士、保健師、それに担任の保育士。

まずは、本児の現状報告があった。


4歳児(24人)クラスの中の一人Sくん

●一日のうちで、情緒にむらがあり、ハイ状態になってしまうことがある

(自制心がきかなくなる)

●すべての行動において、1対1での対応が必要で、言葉かけを必要とするが

それでも動けないときがある。

●保育士や自分の気に入っている友だちに対して、スキンシップ(友だちに

ほおずりしたり、保育士の胸やからだをさわる)を求める。

●遊びの集中力10〜15分で、飽きるとフラフラする。

●2、3歳・・・5歳?と様々な姿が見え隠れし、言語面では大人と同等

の会話ができる。


以上の報告から、病院では、まだ具体的な診断はなされていないが、アスペ

ルガー症候群(ことばの遅れがない自閉症)ではないかと。

(知的には正常レベルの自閉症のことを「高機能自閉症」といい、その高機

能自閉症の仲間で、より正常に近い能力をもつのがアスペルガー症候群)


臨床心理士から、いろいろな場面(ハイテンション、こだわり、スキンシッ

プ、行動の持続など)への対処について、アドバイスがあった。


本児の行動や言動もひとつの個性ととらえ、集団の中で、まわりの友だちの

理解が得られるよう本児の「個性」を伝えること、本児自身も集団の中で

「折り合い」をつける訓練が現場でできればと。


今回のケース検討、とくに臨床心理士の細かいアドバイスで、胸のつかえが

取れたということだった。

はじめは、暗い憂鬱な顔で現れた保育士が笑顔で帰った。





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