逃避


職場を逃げ出した。

朝からマイナスのエネルギーが強くて、
それだけで心が怯える。
タイミングが悪いんだろうな。
午前中はずーっと、自分の悪口。

我慢することもできたけど、
そこまでしていたら自分が可哀想。
勇気を出して、早退を申し出る。
上司に身体の不調は今まで一切伝えていなかったのに、
「本当に身体は大丈夫なの?」と聞かれた時には驚いた。
前々から伝えてあった休みの日も覚えていたのにびっくり。
お昼になって、脱出するように扉を開ける。

やり場のない気持ち。
居場所や行き場のない自分。
思わず前の職場に頼ってしまう。
大好きな人達の自然な温かさが心に染みる。

頼んでいた用件の本を見せてくれたり、甘えっぱなし。
わざわざ話しかけにきてくれたり。

「逃げ出してきたんだって」
「初めてです」
「先月会った時より一回り小さくなったな」

本当に、『普通の』素の自分を受け入れてくれる場所があることが有難い。
普通に接してくれることがどれ程嬉しかったか。

帰りに皆で買った、年末ジャンボは私の宝物。
『夢』よりは、『優しさ』を買いました。

2004年12月09日(木)