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| 2003年01月31日(金) |
発し損ねたことばたち。 |
●忙しすぎたり、疲弊し過ぎたりしている時、大事なことばをかけ損ねることがある。 後輩に「違う!」といったあとで、なぜそれが間違っているのかちゃんと教えてあげることば。 うまくいってない俳優を、叱咤激励することばと、こんなことなんてことないんだと逆に激励することば。 労をねぎらうことば。叱ることば。感謝することば。さらなる進化を共有しようとすることば。苦労を分け合うことをちょっとした喜びに変えることば。
●帰りの電車に揺られながら、酒を飲みながら、ベッドで明日への目覚ましを合わせながら、わたしはいつも、足りなかったことばのことを思う。 わたしはことばで、仕事をしている。 全体を思いやり、個を思いやり、自分を伝えるための、ことば。
●明日は劇場仕込みのため、朝が滅法早い。一分でも早く寝なきゃと思いつつも、今日自分が発したことば発し損ねたことばを反芻し、過ごす。 発し損ねたことばたちを、正しく弔い、正しく埋葬してから、ようやく明日にたどり着けるような気がする。
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