サミー前田 ●心の窓に灯火を●

2009年01月17日(土) 引潮満潮

ハプニングス・フォーの71年のアルバム「引潮満潮」が、ディスクユニオンより紙ジャケで、やっとCD復刻された。これはGS的な要素は皆無だが、プログレと歌謡曲がミックスされたようなアートロック・アルバムで、しっかりとしたコンセプトの下にまとめられた日本のロック黎明期の裏名盤だ。今回の復刻にあたり、ライナーノーツをかかせてもらったのだが、さすがにオリジナル盤は所持していなかったし、お店で売っているところを見た記憶もない。当時よっぽど売れなかったようである。で、ライナーノーツといえば、やはり紙ジャケで「引潮満潮」と同時発売されたクニ河内の有名な名盤「切狂言」。この紙ジャケCDのために書かれたライナーを読んでビックリ。自分が45年間生きてきて、これまで洋邦問わず読んできた数え切れないほど多くのライナーノーツの中でも、ここまでひどいものはなかった・・・というかお金を払ってCDを買ったことに怒りすら覚える文章である。書いた人に恨みはないがこれはブログにのせる程度の文章だよ。作品に対する資料性はないし、解説や愛情すらまったくない文章なんて復刻CDに必要なんだろうか?。有名人のエッセイじゃあるまいし。この文章をそのまま載せてしまったスタッフ側にも問題はあるかもしれないが、とにかくこれはないよ。と、いうようなことを友人たちにいったら、みな「そこまでひどいなら一度読んでみたい」というわけ。まあそんな理由でCDの売上げが伸びるなんてことはないだろうが(笑)

 書き忘れていたが、昨年秋に発売された山口富士夫のDVD&CD「タンブリングス・ライブ」、CDになったスタジオテイク2曲は、俺の実家の物置から出てきたカセットテープからである。録音場所は国立のマーススタジオで、83年の春頃のもの。これはなかなかいい。未完成のまま、ステージで発表されていた名曲「ジャンプ・ソーハイ」もDVDに収録。まだまだ当時の音源はたくさんあるのでそのうちまとまって出るのではないだろうか。しかし、映像のほうは当時は頻繁に収録していたにもかかわらず、発見されたものは少なかった。さらにほとんどVHSがマスターだったから劣化が激しいんだよね。カビも生えるし。それに比べるとカセットテープの方が寿命が長いと思う。






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