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夜と月と猫は、詩人の釣り餌だと思ってた そこらに撒いときゃ詩人が釣れる 夜の闇色、詩人はうたを描くだろう 月の銀色、詩人はうたを鳴らすだろう 猫の色色、詩人はうたを捧ぐだろう ・・・・が、どうだね。それが。 猫とはこのような動きをする生き物だったのか。 気ままに食べ、気ままに遊び、気ままに寝る。そうともそれは猫らしい。 だが、このように跳ね、飛び、噛み付く生き物だったのか。 人の手に噛み付き、両手でしっかりと押さえ、それを両足で蹴り上げる。 噛み付いた手を支点にぐるりぐるぐる、寝そべったままで回っている。 噛んでやる!噛む!噛み付かせろ!! わにゃにゃにゃにゃっ!! 口を大きくあけたまま、噛みやすいようにと、両手は必死に宙をかく。 捕らえるんだ!口の中に押し込んで、牙であぐあぐ!捕まえろ!! うにゃにゃにゃにゃにゃっ!!! 大きな口と、大きな目。 いったい詩人の釣り餌となりえる猫に、この子は成長するんだろうか。 |
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