これから。〜卵巣腫瘍闘病記〜
chobi

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■ 手術当日

朝5時30分ころ目が覚める。

薬のせいで夜中に一度も目を覚ますこともなくぐっすり眠った。
いよいよ今日、初めて体にメスが入るんだなぁ。
もうやるなら早くやっちゃってくれ、という気持ちになっている。
少しヤケになってる感じだ。

検温のあと、また浣腸をする。
ベッドの上でそのままするというのでえ〜っと思ったが、なんとか処置をしてトイレへ・・・ちょっと不自然な姿勢で移動する。
今回は100まではとてももちませんでした・・・。
きのうそんなにシビアに全部出なくてもいいような事を言われていたので、ちょっといいかげんになったかもしれない。

その後手術着に着替える。下着を着けないのでなんだか心もとない感じ。

8時ごろ両親と姉が到着する。
あんまり深刻な顔もしていないので、こちらも気が楽になった。
そうこうしているうちに、点滴が用意されたので付き添いは待機室へ引き上げていった。
そのあと、麻酔が効きやすくなる薬を筋肉注射で打つ。
この注射をすると少し頭がぼうっとしますよと言われていたのだが、思ったよりはっきりしていたので効かなかったのかと心配になった。
個人差があるらしいので本当はそんなに気にしなくてもよかったのだが。

午前11時。
手術の準備が整い、いよいよ手術室へ向かう。
ストレッチャ−に乗せられると、もうどうにでもして・・という気持ちになる。
「頑張ってね!」という同室の人の言葉に情けない笑顔で応えて病室を後にする。
手術室の前で両親と姉にも励まされ、うんうんと答えていよいよ手術台へ。

手術室の中は思ったほど冷たい感じがなくて、ちょっと安心した。
「麻酔の注射を打ちますよ。体をえびみたいに曲げてくださいね」
実はこの注射が痛いと聞いていたので、とっても心配していた。
でも、背骨に打つという怖い事をしている割にはそんなに痛みを感じなかった!
「あ、痛くないですね!よかったぁ〜」(ヘラヘラ笑う)
・・・筋肉注射でハイになっていたようである。
そしてそのまま。

・・・意識が遠のいていったのであった。


1・2・3・と数えたくらいの時間が経ったと思った。


「・・・さん、わかる??ちょびさん!?」

気がつくと、ストレッチャーに乗せられて運ばれている途中だった。
どこかの部屋へ入ってベッドに移動した・・・と思うと、急激に胃が痛い事に気がついた。
「胃がいたーい!胃がいたい〜・・・」
と思わず声が出る。
「えっ、胃が痛い?じゃあ薬入れるからね!」
看護師さんが答えるのを聞いた。
両親と姉の笑顔が見える。

あ〜、ちゃんと目覚めることができたなぁ。

母親が何か言ったような気がしたが、そのまままた気が遠くなっていったので何といったのかよく覚えていない・・・。



次に気がついたとき、ベッドの足元に看護師さんと一緒に彼がいるのが見えた。
「終わったんだよ、頑張ったね」
意識は朦朧としていたけど、そんな事を言われたような気がする。
私はといえば、笑ったつもりだけどわかってもらえたかどうかはちょっと怪しいような顔をして、彼に向けて少しだけ手を振ってみせた。

彼がいつ帰ったのかわからないから、眠るまでいてくれたみたいだ。
でも、そんなに長い間引きとめる事もなく、また私は眠りの中へ戻っていったようだった・・・


2002年07月22日(月)

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■ 手術前日

金曜に入院してもう二日病院で過ごした。
土日の病室は外泊者が多く、ひっそりとしている。
実は私も外泊許可が出ていたのだけど、手術前の体でなにかあったら怖いので病院に留まることにしていた。
家に帰って何かするという気持ちの余裕もなかった。
(往復のタクシー代ももったいないかなぁというのもあったけど。)

今日の予定は

・アレルギーテスト
・剃毛
・浣腸
・眠剤を飲む

・・・となっている。

アレルギーテストは皮膚科に罹っていた時体験済みだったので特に何ともなかった。
腕に傷をつけて薬剤をその上にたらして反応を見る。
皮膚科の時はハウスダストやなにやら8種類ほどの反応を見たが、今日のは抗生物質を三種類やっただけだった。
いずれも合格でひと安心する。
剃毛は電気バリカンでがりがりっとやっただけで、そんなにつるつるにする訳ではなくてちょっと意外だった。
でも、一番ちくちくする長さが残っていて居心地の悪い思いがする。

そして一番の気がかり、浣腸をすることになった。
剃毛をやった処置室で引き続きやることになり、診察台の上でそれは行われた。
「100くらい数えるまで我慢してくださいね〜」
看護師に送り出されてトイレへ駆け込む。
最初は普通に数えていたけど、40くらいから怪しくなってきて数える速度がはやくなる。
なんとかごまかして100までかぞえ、は〜っとため息をつきながら便座に座る。
何とも言えない感じ・・・。
お産の時に経験しているんだけど、もう忘れてしまっていた。
あんまり何度もやりたいものではないなぁと思う。

夕食が終わると、夜9時以降は禁食になる。水も飲めない。
同室の患者さんが外泊から戻ってきて、少し話を聞いたりした。
でも、みんな子宮筋腫の手術をして、明日退院するという状態の人もいる。
なんだか疎外感を感じてしまった。

でも、ここまできたら「まな板の上の鯉」である。
とにかく、手術を終わらせなくては・・・。
そうはいってもいろいろな思いが頭の中を渦巻いていて、変にテンションが上がっているのが自分でもわかった。

そして、眠剤を夜9時に飲む。
手術前に眠れないと体力が心配なので処方されるのだ。
こういう薬は初めてなので、ちょっと飲みこむ時にどきどきした。
明日のことを考えている内、いつのまにか意識が遠のいていって。
そのまま眠りについたのだった。







2002年07月21日(日)

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■ 初めての入院

ボストンバックを大小それぞれひとつづつ抱えて、タクシーを降りる。
真夏の熱気に襲われて意識が一瞬遠のく気がした。

今日から、しばらくここで過ごすんだな・・・。
病院の玄関の前でちょっとだけ深呼吸をして、覚悟をきめて中へ入った。

最初に入院手続きのために一階の事務所へ寄った。
ここで入院保証金三万円を支払い、預り証を受け取るのだ。
そして、入院中に着るパジャマを借りるのでその申しこみも済ませる。
一日80円なら、洗濯のわずらわしさを考えると安いものだ。

二階へあがって婦人科外来受付で予約票を提出。
しばらく待つと、看護助士の方に名前を呼ばれた。
小柄な女性なのに軽々と荷物を引きうけてくださって、その後にくっついてエレベーターで四階の婦人科病棟へ向かう。
案内された病室は5人部屋だった。
一番出入り口に近いベッドが私の居場所として与えられる。
「今日から入られるちょびさんです。よろしくお願いしますねー。」
看護助士さんの言葉に、その場にいた患者さんがよろしくおねがいします、と応える。私も慌てて挨拶をする。

看護助士さんがパジャマを持ってくる間、ぽつんと一人取り残された感じ。
何から手をつけていいのかわからなくて、荷物もそのままになっている。
と、看護師さんが私を呼びに病室へ入ってきた。少しほっとする。
「いろいろお話を聞きたいので、別のお部屋へ行きましょうね」
空いている個室に一緒に入って、入院時に書きこむのであろう問診カルテに沿って細かい事をいろいろと聞かれた。
普段の生活スケジュールや食べ物の好み、おやつに何を食べるかまで聞かれて「アイスクリームとか・・・」と答えたらそのまま書きこんでいるのでちょっと可笑しくなってしまった。
それから面会にくるであろう人をあげてくださいといわれて、家族のほかにもう一人の名前をあげると、「彼氏ですか?」と言われてこの場におよんで照れてしまった・・・。
でも、「何かあった時知らせて欲しい人の名前をあげてください、病気が病気なので・・・」と言われて、我に返ってしまった。
多分大きな手術なので・・・という意味合いだと思うのだが、現実を突き付けられたようで冷や汗が出てきた。

質問が終わって病室に帰ってきた時はぐったりしてしまった。
何を言われるかとかなり緊張していたのだ。
ちょうど検温の時間だったので測ってみると、37.2℃ほどあった。
入院前は夕方になると毎日体温が37℃を超えていた。
卵巣が腫れているせいだろうと思ったけど、こんな体調で手術を受けられるのかどうか心配だった。

家族に電話をしたり荷物を整理したりしているうちに、夕食の時間になった。
18時からの食事の30分前にお茶が配られる。
私の名前のメモの下に「低残さ食」という文字が書いてある。
ご飯は離乳食のように柔らかく、おかずも細かくきざんであった。
スケジュールによると手術前は腸をきれいにするということだったので、消化のよい物を食べるという事なんだろうなと思う。
手術の準備が着々と進んでいるんだなぁという気持ちになり、ちょっと気が滅入った。

その夜は隠れてメールを打ったりTVを見ているうちに、いつのまにか眠くなって寝てしまった。









2002年07月19日(金)

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いよいよあさって入院です。

日記を更新しなかったのは、体調が悪かったわけではなくて。
今回のことで、いろんな人が一緒に時間を過ごしてくれて、殆ど毎日出掛けまくっていたのでした。
手術前なのにこんなことでいいのかしらとも思ったけど、今後どうなるかわかんないもんね。
もう自分が楽しい事しかしたくないもんね。

診断が下ってから今まで、長い夢を見ているようです。
この状態のまま、手術にのぞむことになりそう。

とりあえず悪いところはとってもらって。
その後、どんな治療が待っているのか考えるとやっぱりつらくなる。


手術まであと5日間。


頑張ってきます!






2002年07月17日(水)

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■ 術前検査結果の説明

正直言って、やっぱりどきどきしていた。

両親はうちから3時間ほど離れたところに住んでいるので、きのうの内に私の家に来ていた。
父は心臓の手術を二回しているので、今回のこともあまり大げさに捉えていないようだ。
今の時点では私も元気なので、余計そう思っていたみたい。

姉も病院で合流して、診察室にみんなでぞろぞろ入る。

まず術前検査の結果。
「全部異常なしですね!手術は予定通りできますよ」
よかった〜。とりあえず今はまだ体は大丈夫なんだな。

次に、今の状態についての説明。
・マーカーの値と、CTの値からみてほぼまちがいなく悪性。
・両方の卵巣と子宮をとるので4〜5時間かかる大きな手術になる。
私にしたらこの間聞いた話と変わらなかったので、正直あまり動揺しなかった。
もっと具体的に何期とか言われるのかと思っていたんだけど、卵巣の場合はとにかく手術してみないとわからないらしい。

「だから、今からいろいろ考えても仕方ないでしょ?22日に手術しようね!」

担当の先生の言葉に、私を含めて家族全員頷いたのでした。









2002年07月09日(火)

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■ 検査に行ってきた

病院に行くのは二度目。

今日のスケジュールは
 8:40〜 肺機能検査
15:00〜 CT検査 
・・・となっている。

何しろ手術なんて初めてなので、やることなすこと初体験だ。
どきどき。

まず肺機能検査。
掃除機のノズルみたいなのを口にくわえさせられる。
「がんばればいい値が出ますから。案外無理だとおもってもまだ息は吐き出せるから頑張ってくださいね!」
20代くらいの若い技師の女性に励まされ、ハイ、と素直な私。

最初は深〜い深呼吸といった感じの検査。
「は〜い深く息を吸って〜、ハイ吐き出してまだですよまだですよ、・・・無理だと思ったらやめてくださ〜い」
・・・ひー・・・。
「はい、いい値が出ましたよ!何か運動やってたんですか?」
モニターを見ると、基準より3割くらい上回っている。
病気の時はこんなことでもうれしくなるもので、いやー何にもやってないんですけどねぇ、と顔がついついほころんでしまう。
3パターンほどやって、とりあえず合格点だった模様。
ほっとする。

空き時間に映画が観れた。
「M.I.B.�供廖�うちの長男はウィル・スミスに似てると思う。

再び病院へ。
CT検査は、輪っかの中を通るレントゲンといった感じ。
吸って息を止めて、という例のパターンも一緒だ。
楽にして、というのがもう息をすってもいいという合図だとわからずに、30秒以上も息を止めてしまった。
造影剤を入れてもう一度やります、というのでどんなものかと思っていたら、点滴のミニサイズみたいなのでぜんぜん平気だった。
「体が熱くなると思うけど大丈夫ですからね。終わったら水分をとってどんどんおしっこと一緒に出しちゃってね。」
昼食も水分も抜きだったので、お許しが出てうれしかった。

どっちもそんなに時間がかからなかったし、痛みもなかったので良かったです。

明日は親同伴で術前検査結果を聞きに行きます。

2002年07月08日(月)
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