雨の中、地下鉄で池袋に行った。
目的は百貨店(←大阪の祖母が好む言葉。私も彼女がこう言うのが好きだ。あと松坂屋のことを「まっつぁかや」と発音するのも大好き。)地下の惣菜屋さんで、お弁当の下見をすること。来月、娘は七五三詣りなのだ。カーサン信じられないよ。
雨でも百貨店地下(しつこい)は結構な人出。濡れた傘と娘、まだ肩痛が残る夫という組み合わせでは長居は無用。何店かでお弁当パンフレットを手に入れ、配送について尋ね、とっとと帰ってきた。あ、さすがにお昼は百貨店の上のレストラン街で食べた。
わざわざ大阪から義父母が来てくれるのだ。「そこそこ華やかな見栄え」を基準に夫と二人パンフを覗きこむ。
うーむ。結局京風のお弁当が一番きれいだ。美味しそうだし。・・・せっかく東京まで出てきて京風とはこれいかに>義父母。
2004年10月27日(水) |
地震のニュースを見て |
新潟の地震の報道を見るたびに息苦しくなる。
もし自分に今、同じことが起きたら。
家にあるありったけのインスリンその他を持って逃げ出す。
測る回数を減らし、使い捨ての針を使い回し、それらが尽きる前に受け入れてくれる病院を探し回るだろう。
医療的な手段を日常的に必要としている人たちがどうか必要な処置が受けられますように、とどうしても思ってしまう。被害に遭ったどの人も、皆大変にちがいないとは思うけれど。
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母子救出の模様をNHKで一部見ていた。カーサンこういうときはNHKに傾斜する。
ザッピングしてみたら、上空からヘリで中継している局があった。無性に腹が立ってしまった。
むしろ雨の日の方が歩くことに意欲的な娘。水溜まりごとに立ち止まっては念入りに足踏み。晴れの日の自転車なら往復15分のコースを、1時間かけて散歩する。
なにも今日買わなくてもという入浴剤を買い、気分転換にカーサンのと娘のとビデオを一本ずつ借り、香醋の代金を支払いにコンビニに寄る。
ベビーカーにビニールカバーをかけるのを嫌がるようになり、しかも自分の足で歩くのは大儀だった一時期、雨が降るとカーサンため息が出た。天気予報で翌日雨となったら、2日分、3日分の食料を買い込んだもんだ。
「みずたまりがだいしゅきなの」と満面の笑顔の娘。あの頃の君と、本当に同一人物かい。
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ロボコップ夫、さすがに昨夜は早めの帰宅。夜7時についに電気が切れたって、本当はウルトラマンかもしれない。胸がピコーンピコーンて鳴ったとか鳴らないとか。
無言で座布団にうつぶせになり、・・・そのポーズは揉んでくれマッサージプリーズだね。身に覚えがある。ありすぎる。
いつもカーサンが頭痛になると、夫は自らを「ゴッドハンド」と称しぐりぐりとマッサージしてくれる。効くっちゃ効くんだが、ちょっと強すぎることもある。揉まれてる方が文句いうのもナンなので飲み込むことにしているが、ここはひとつ、カーサンの「ゴッドハンド」見せてやろうじゃないの。
私はなでるだけ。押さない。摩擦で手が温まって、ほらほらどうよ、血行よくなってきたでしょうが(鼻息)。「次回からかようにお願いします」とばかりに時間をかけて差し上げる。
「うーん、もう少し下」「ちょい右」「そこじゃなくって」とか指示ばかりしてないで「効いた」とか言えないのかねチミは。
「あーサンキュサンキュ、ちょっと楽になった」という夫をふふんと見て、カーサンちょっと気をよくしつつ、おやおや今度はカーサンの肩が・・・。お互いにさすりあう夫婦>家庭内永久機関の誕生。
家の中にロボコップがいる。って夫だ。 土曜日の朝起きたら肩が痛くてどうにもならないと固まっていた。
私は私で、金〜土の激烈な娘の夜泣きでへとへと。久しぶりに夫に娘を任せてひとりふらりと、なんて野望は早々に挫けた。無念。
家族に痛がっている人がいるって、こういう感じなんだなあと改めて思った。いつも自分が痛がっている側なので、新鮮・・・なわけはない。迷惑とは言わないが、やはり有難くはないもんだ。自戒として覚えておこう。健康第一。
カーサン思うに、やはり夫くたびれているんじゃないだろうか。平常運転時でも平日は最低でも10時過ぎ、加えて異動に伴う諸々で負荷が増え、本人に自覚がない分、体が訴えてきたのではないかい。
ま、カーサン自身を振り返ってみれば、最近読んだ雑誌で「できることしかできない」という一文についついうなづいてしまうほど、あまりに持ち合わせが少ないんだけどさ>体力気力ともに。
一応ストレッチは続いている。というかストレッチで既にいっぱいいっぱい。
全然関係ないけどシャンプーを機能的なものに替えてみたり、あまりに慢性的でもはや鈍感になりつつある大福状の腕足についても保湿ケアし始めた。
内臓的には漢方薬は娘の入院をきっかけにぱったり止めてしまったので、物は試しで香醋を飲んでみようと買ってみた。
できることってそんなかよ・・・>自分。
実家じじばばの膨大な健康志向グッズをもう笑えないぞ。
一階に住んでいて小さい庭がある。猫の額どころが肉球くらいの小ささ。最初から芝生が植わっていた。
芝生なんて持ったことがないので、ぼうぼうに伸ばしっぱなしにしていたが、あれは少し刈り込んだほうがいいのらしい。
「らしい」と推測の域を出ないまま、しかもカマなんて持ち合わせて無いので園芸用ハサミでちょきちょきカットすることにした。肉球大の庭を、沢ガニのハサミで刈るようなもんだ。相対的に庭が広がりを感じさせる不思議。
ぺたりと倒れていた茶色い束を起こしては刈る刈る。向こう半分が冬の芝生らしい景色になってきた。あと半分、あと4分の1、と刈り進み、一番手前の房に取り掛かる。まだ緑色が残っていて旺盛だね君たち。
ちょき、とハサミを入れたらにょろりと極太のミミズがこんにちは。こういうとき「きゃー」と叫べる人になりたいと、中学生くらいから羨ましく思っているカーサン。「うおおおお」という野太いカーサンの叫びで娘はすくみあがり、隣家の坊ちゃんがご学友と遊ぶ声が途絶え、窓を閉める気配がした。
しかもうろたえた拍子に、左手中指のゴム手袋を切り落とした。
何やってんだか。
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補欠幼稚園(いまや本命幼稚園だな)の願書配布と説明会の折、「園長先生からのお話」の中で「入園してすぐのお子さんはお母さんとの離れ際に泣きます。泣いていいんです。少しずつ親離れしていくんです。」というコメントがあった。
というのを付け足しておこうかと。
土曜の夜、夜泣きで起きた娘を寝かしつけてリビングに戻ると、夫が「奥田民生出てるよ」と教えてくれた。おお、「僕らの音楽」だね。
広島から上京してきて最初に住んだ町、と大塚の風景が映る。おお、実家のある町だよ。25年近く住んだ町だ。ひょっとしたらユニコーン時代の奥田民生とすれ違っていたのかもしれないぞ。
見覚えのある町並み、行ったことのあるバッティングセンター、とテレビの前でしばし感慨にふける。
そしてバックのドラマーがやけにかっこいいなあと目が行く。
叩き方がなんとなく似ているような。でも髪型が違うし。しかし出っ歯加減も似ているような。
エンドクレジットを確認すると、やはり沼澤さんだった。あー、かっこいいと思ったよ。そういや奥田民生のバックでHEY!X3に出るという告知をこないだ見たっけ。
一粒で二度美味しい思いをさせていただき、緩んだ顔で布団に入った。でへへへ。タカさんかっこいい(よだれ)。
2004年10月16日(土) |
最近まとめアップばかりだな |
●木曜日 午後、N大S病院へ。午前中と比べると、やはり午後は混雑している。一時間待った。
今日も採血。カーサンが視界にいると「おかあちゃーん」と泣きべそになるが、仕切りカーテンの外に出てしまうと娘は泣かない。聞こえるのは「偉いねー、すごいねー」という看護婦さんの娘への賛辞のみ。いいんだか悪いんだか。
ちなみにこの日採血してくれた先生は、こないだ夜間駆け込みでお世話になった「顔色悪いくん」だった。先方は我々を覚えてはいないようだったが。
前回もU先生に指摘されたのだが、娘は鉄分不足ということで鉄剤が処方された。これは病気とは無関係のもの。カーサンとしてはあれだ、お年寄りが骨折とかで入院して、念のためとか言って検査すると色々不具合が発見されるようなものだよ。実家ばばもカーサン自身も、貧血体質なので驚かないのかもしれない>3代目登場。
幸い、鉄剤は甘くて美味しいシロップだった。娘はもっと飲みたいとせがむ。これも困る。
インフルエンザの予防接種の予約をしていったら、とU先生に勧められ、後ほど日にちを決めることにしてとりあえず一ヶ月後のU先生の予約のみ入れる。
実家に転がり込む。そのまま実家泊。
●金曜日 午前中、幼稚園の願書配布と説明会。結局補欠の方にした。
募集は3年保育のみでも50名だが、集まった人数をざっと数えたかんじでは、2年保育と合わせても30名くらいのよう。
通園バスがない、給食がない、特にカリキュラムがない、というのが余り人気の出ない理由か。逆に言えば、それでもいいわというお母さんばかりが集まったわけで、そう思うとなんとなくそんな風な人たちに見えてくる。
娘を連れて実家から移動するのも億劫で娘を実家に残して空身で参加したのだが、子連れでないお母さんは私以外には2人しかいなかった。そのうち一人は乳飲み子を背負ってたし>十分子連れだ。もう一人は終了の合図と共にダッシュで自転車に乗って帰っていった。
ま、娘を連れての見学は、まだまだ機会があるようなので次回。
午後、カーサンの歯医者。
前回いじった箇所に金属を入れる。この上にさらにもう一段歯を作って乗せるらしいので、例の奥歯は二段構造になる、と当日理解する。
仮歯をくっつけて終了。キャラメルやおもちを食べると取れます、という仮歯。
今回まで間を空けずに来院したが、次回は一週間後以降ならいつでもよいと言われ、少しほっとする。
なんだか娘の検診やらカーサンの歯医者やら娘の歯医者やら、加えてインフルエンザもどうぞと言われて、病院ばっかり通っている気がして滅入ってきているのだ。雨続き、外出といえば病院。
毎週毎週検診歯医者のたびに実家に厄介になり、なんだかなーというのもある。じじばばは喜んではくれるけどさ。実家ばばも自分の目の病院があるし。うーん。
なんてこと思いつつ、夫は今日明日と京都へ出張なので、安易に実家連泊。
●土曜日 雨は無いが寒いな。しかしせっかくの「雨じゃない」日。娘を実家から徒歩30秒の公園に連れ出す。装備が薄いのでちと寒いが、娘の相手で走り回って血行をよくしてみる。
買い物や夕飯のおかずの心配をせず、心おきなく娘と遊び倒せるのが実家の有難いところだ。
砂場に放置していたプリンやフィルムの空容器やシャベルを、居合わせた小学生男子5名がいじり始め、娘は落ち着かない。手を離さないでよ、という力でぎゅっとカーサンの手につかまって、砂場に向かう。
しかし5人も男子小学生がいるとキャラ分担が出来るようで、「それはあの子のだろ、使うなよばーか」と他をたしなめる子もいれば、あわよくばそれで水を汲んでこようとする子や、ばつが悪いのかふざけて容器を投げてしまう子もいる。 ※投げた子には「ちょっとー」と突っ込んで拾わせた。
なんだかんだ言って、娘くらいの年齢じゃ相手にならないが、その中の一人は娘に「はい」と砂でプリンを作ってくれたり、容器を手渡してくれた。
その子に対して冷やかす子が「Yって、コドモ好きだよなー」Y君「俺達だってコドモだろ」他の子「そうだよ、大人ぶってんじゃねえよ」。ぶはは。面白い。
尋ねたら、皆小学三年生だった。ちなみに実家から通える公立小学校は一つなので、「君達A小学校?おばちゃんそこ知ってるよ」と一発かますのは忘れなかった>途端にちょっとおとなしくなったわよ。やなババアだね。
食材を買いに行き、本も買って帰る。「ヨガ&ピラティス」>どうした血迷ったか。
運動不足を解消すべしというような確固たる意思があるわけではないが、そろそろ本気でやばいのだよ>お腹。腹筋皆無。
早速ちょっとだけ試してみた。初心者向けのを2〜3やった時点で体がホカホカしているのがわかる。いいかも。続けばもっといいかも。・・・ひょっとしたら明日か明後日、これしきのことで筋肉痛かも(涙)。
途中で娘がちょっかい出してくるのがまた面白い。「こうちてちるのよ」と訳知り顔の娘がツボ。負荷になってくれたり、はたまた助けてくれたり>それじゃ腹筋になりませんて。
本当は、娘を寝かしつけた後の「甘いもの・辛いもの」のお楽しみを控えるのが先、となけなしの理性は囁くのだが。むむむ。それが出来るならこんな本買わないつーの。
3連休まとめて失礼。
●土曜日 台風で悪天候になる前に買い物に行かねば、しかし起きたらほぼ昼>毎週こんなん言ってるなあ。
朝のような昼のようなご飯を食べ、とりあえず買わねばならないブツ(紙オムツですのよ奥さん)を購入。安心して帰宅する。
あとは家でまったり。どんどん強くなる雨風を感じつつ、危ないところだったぜと胸をなでおろした。台風のニュースをずっと見ていた。
●日曜日 叔父叔母夫婦が来るというので大掃除。引越して初めて門柱を拭いたよ。ぴかぴかになったよ・・・。
たまに来客があると家の中が片付いて大変結構。単にぽいぽいっと夫の部屋に見せられないモノ達を放り込んでいるだけっていうのは内緒だ。
叔父叔母から娘にくまのプーさんブロックを頂き、叔母はひたすらそれを作らされる憂き目に会っていた。お、おつかれさまでした。
●月曜日 夫休出。が、娘が出がけに車に乗ると言ってきかない。真に受けた夫、有楽町まで車で行き、そこで母子は下車、夫は車で出社という算段をひねり出す。
「娘虫」の居所が悪い日らしく、車に乗ってもやくざ並みに難癖をつけまくる。やれ外が見えないだの、やれここに座りたくないだの、挙句の果てに「おかいものはいやだの」「電車にのりたい」と来た。有楽町無印に行きたかったんだがなあ。
予定変更。途中でデニーズに寄り、地下鉄で母子帰宅。何のためにオトーサン車で会社に。しかも「行きたくなくなっちゃった」とかオトーサンデニーズで弱気に。
さて「歩く」とオトーサンと約束した娘、最寄り駅から家まで半分くらいの地点で「抱っこ」とせがみ始めたが、なんだかんだでカーサンに誤魔化され泣きながら家まで歩いた。ははは。
帰宅後、ここ最近収まっていたカーサンの「空しい虫」が目を覚ましてしまった。何をやってもぴんとこない。夕飯のおかずが決まらない。かといって娘といつものように遊ぶ気にもならない。作って食べ始めたとて満足感が皆無。あー、なんだろねこりゃ。夫休出の日特有の症状・・・なんだ、落胆(なのか?)してるだけか>自分。単純じゃないか。
娘は昨日もらったプーブロックに夢中、但し自分では作れないと言い張り、「おかーちゃんがちゅくるんだの」「うかちゃんできないんだもーん」となんだその頼み方は。しかも一つ作るとすぐ「こんどはこれちゅくりたい、おかーちゃーん」と移り気で、カーサン作った甲斐が無さ過ぎる。
と帰宅した夫に愚痴ったら噴き出された。あ、おとなげないですかね。
2004年10月09日(土) |
歯医者その2/条件なし |
昨日はカーサン一週間ぶりの歯医者。
ひょっとしたら歯根の一部を抜くかも、という可能性を残しつつ、とりあえず薬を注入して終了。また来週に続く。「あと2〜3回通ってね」と言われた。がっくし。
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平日実家に娘を連れていくと、実家事務所の主Oさんと手伝いに来ている義姉に会う。もともと人見知りな娘は、彼女らになかなか懐かずカーサンちょっとやりにくかった。
が、この頃娘はその苦手を克服したのか、カーサン抜きで彼女らと郵便局まで散歩に行ったり公園で遊んでもらったり、特に退院後著しく進歩を見せた。カーサン内心ほっとしていたり。
それはそれで有難いのだが、正直ひとんちの娘は放っておいてくれといいたくなることがある。うちから実家まで、ベビーカーに乗ってきてはいけない、歩いてきなさいと娘と約束していたり、ちょっと遊んだだけで「おうちにかえる」と娘が言った、体力が無さ過ぎる、鍛えなくちゃと息巻いたり、全く余計なお世話なんである。
昨日はしつこいOさんの語りかけに辛抱強く「うん」と答え続けていたが、「うんじゃなくてはいでしょ」というツッコミで娘ついに号泣。「泣かせちゃったー」と意気揚々と事務所に戻り、今度は義姉登場。
「泣いてちゃだめよ、向かっていかなくちゃ」とさらにダメ出し。泣き止みかけていた娘再度号泣。
きみたちね、自分らがどんな子育てをしようとかまわないが、ひとんちの娘にそれを強要しないでおくれプリーズ。
へたれでもいいよ娘。カーサン「そんなんじゃ友達できないぞ」と小学生当時じじに性格にダメ出しされたけど、ちゃんと友達できたもの。大丈夫だよ。
条件なしで認めて欲しくて苦しかった小学生当時の自分を思い出し、娘にだぶらせているのかもしれない。或いは過保護?親馬鹿?なんとでも。
丸ごとそのまんまでいいよ、娘。・・・今のところ。
カーサンの歯痛や雨降りで延び延びになっていた娘の歯科。三度目の正直。
経過は順調、ひとりで診察椅子に横たわることが出来るようになったし、先生の指に噛み付くことも無かった。ほっ。
しかし天気に著しく左右される平日の機動力。車の運転は出来ないし(カーサン筋金入りのペーパードライバー)、傘差して歩くなんてありえないし(娘は晴れていても抱っこお化け)。
普通は自転車に乗っても乗せても平気な雨仕様の装備を準備するんだよね、きっと。今までそれなしで済んできたこと自体、一体。
次回の予約は二ヶ月後。レントゲンを撮ると言っていたなあ先生。また娘が以前の勢いで歯を食いしばらなければいいんだけど。先生の指が心配だ。
スガシカオ氏オフィシャルサイトに、来年のツアー日程が発表された。
11月にアルバムも出るし、その後きっとやるだろうというカーサンの期待に見事に応えてくれてほんとに嬉しい。
出来れば週末に東京辺りが来てくれると嬉しいんだが、そううまい話は無いもんだ。週の真ん中水曜日。
頭の中で策略を練る。
娘を実家に午後から預けるとして、夕飯前の注射はどうする。U先生にイレギュラーな打ち方を指示してもらおうか。しかしその時期実家ばばの仕事は火の車だ。むー、これは没。
やはり王道で夫に頼むのが筋だろう(何の筋だ)。会場と夫の勤務先は割りと近い。娘と注射を持参するから後は頼む、ってパターンか。無理やりその日は残業不可にしてもらわんとなあ。または夫が子連れ残業>ありえない。
歓迎会で遅く帰宅、真っ赤な目でそろそろ限界オーラを放つ夫に「実は」とねじ込む。弱っているところを襲う辺りが残忍>自分。
「チケット取ってみなよ」と夫が天使に見える。なんてくたびれた天使だ。しかしあまりにも有難いので拝んでおく。
というわけで、まずはチケット取らねば(鼻息)。・・・まだ先だよ。11月だよ。落ち着け自分。
連日残業だ飲み会だとあらかじめ知らせる夫に対して、「では」と荷物まとめて実家に退避したのはあまりにあんまりだったかしら。
と、空になった牛乳パックに活けられた花束を見て考えた。ガーベラの茎が折れて黒くなっている。
その通り夫に尋ねたところ、「帰宅は3時だけど?」とむしろ腑に落ちないような返答であった。退避は正解だったのか。む。
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さて、カーサンの貧血体質と本好きは実家ばば譲りだと勝手に思っているのだが、実家の本棚は単行本がずらりと並ぶ。待てない体質も遺伝か。
無造作に積み上げられた本の中に「ハリーポッターと不死鳥の騎士団」があるではないか。読まねば。
娘が本来仕事場である自宅事務所に侵入し、じじの膝で温まっているのをいいことに、それそれ読め読め。ああ、活字に浸る幸せ。
読み終わって今度は伏線を確認したくなってきた。「賢者の石」から読み直す。気にも留めずに読み飛ばしていた箇所に惹きつけられる。
すごいなあ、全部頭の中に出来上がってるんだなあ、とたぶん本を書く人なら当然、と笑われそうなことに感嘆。最後の最後の結末も、全部もう作者の頭の中にあるんだなあ。当たり前ですか。そうですか。
今「アズカバンの囚人」を読み直し始めたところ。さあ娘も寝たし(喜)。
木曜日から実家退避。夫は10月から異動で、連日歓送迎会だ引継ぎの資料作成だと多忙を極めている様子、心置きなく残業休出してくれたまえ(鬼妻炸裂)。
●木曜日のことだけ。 娘の検診でN大S病院。悪天候ならタクシーと考えていたら、微妙に曇り空。しかし2〜3日分の実家退避分の荷物がいつもより多い。やっぱりタクシーで行こう。
とタクシー会社の配車に電話したものの、「生憎そちら周辺に空車がございません」とやらで2社に断られる。とほほ。
地下鉄で行くか、とリュックにトートにベビーカーで駅に向かう途中、2台くらい空車とすれ違う。くうう。こうなりゃ意地。地下鉄で行くったら行く。ベビーカーが軋む。
本当なら尿検査用のパッチを貼り付けて病院に向かう手筈だったんだが、娘が強硬に号泣して断念。看護婦さんに貼ってもらうより仕方あるまい。こういうとき、ちゃんとパンツに移行していればなあ、と反省する。
病院ではいつも通り診察が進み、さて尿取りパッチ。看護婦さん二人がかりでようやく貼ることに成功。しかし出ない。出たかと尋ねるたびに「出ない」と仏頂面の娘。出ないというよりは意思として出さないのではないか、娘。
病院に着いてから2時間近く経って、待望のモノが出て、看護婦さんや主治医U先生から「よかったよかった」と安堵の声。ほ、ほんとうによかった。 ※そろそろ本腰入れて、オムツをはずしにかかった方が賢明なのかもしれないなあ。
ところで尿取りパッチを貼る間、号泣の絶叫で暴れていた娘、そのままの姿勢で採血したのだが、途端に泣き止んでおとなしくなり、看護婦さんをびっくりさせていた。「本当にこれ貼るのが嫌なのねー」と看護婦さん。うーん、カーサンもびっくり。
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さて、病院が済んで実家に帰宅、今度はカーサンの歯だ。
小学生のときに矯正するのでお世話になって以来、20年以上のおつきあいになる歯医者さんに電話をかけると、今すぐ来ていいという。では早速。
痛いのが上だか下だかわからない、というと上には虫歯、下には歯茎に炎症の気配あり、との診断。なるほど(納得している場合か)。
虫歯は小さいので次回やっつける、今日は下の炎症の「痛みを取る」と宣言してくれた。やれ助かる。
しかし痛みを除くための治療とはいえ、歯医者の治療で痛くないものなんて存在しない。音からして痛い。誰か音のしない治療方法を発明してくれ。
被さっていた金属の大きいクラウンをがりがりめりめりと剥がし、神経の通う穴に、らせん状の細い針金をつっこんで往復させているのがわかる。前回神経を取るときにしましたよね、これ。
神経の通路は途中で分岐しているらしく、炎症にたどり着くのが難儀らしい。先生「俺もう60だしさ、患者さんに嘘つけないんだ、ごめんさっき違う方向に入れちゃった」とお茶目な告白をしてくれる。この先生腕は確かなんだが、口が始終動く人で、歯の治療中に返事できないってそろそろわかって欲しい。
神経の道に針金刺したまま確認のためにレントゲン撮影を2回、痛みで頭から血が下がっていくのがわかる。うーん、と額とあごを抑えて丸まっていたら、助手さんが「痛いですよね?」と鎮痛剤をくれた。
これが効く効く。飲んで3分で痛みが引いた。その後は痛みも減って、無事炎症にもたどり着いて本日の治療終了。
ゆすいでもゆすいでも口の中が血の味。歯医者通いしまくっていた小学生時代を思い出すよ、この味。血の味が懐かしいって、一体。
痛かったらと鎮痛剤、腫れたらと抗生物質を出されたが、今のところどちらも必要なし。口はともかく腕は確かなのだ。信じているのだ、あの先生を。病は気からの反対みたいなもの。
来週は上の歯か(憂鬱)。
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